ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 予選リーグ 川崎フロンターレ戦(A)
01年11月11日14:00開始 川崎フロンターレ麻生グラウンド
 第9回Jユースカップ2001・Jリーグユース選手権大会 予選Dグループ
 対 川崎フロンターレユース(A)
 観衆:34人、天候:晴れ/弱風、気温:17.6度、湿度:46%

▼試合経過
丘にあるグラウンドのため、傾斜からの観戦は見やすかったが、芝の荒れは目立った。また、周囲を生垣や水溝に囲まれながらボールボーイが少なく、ボールアウトの度に草サッカーのように選手が探しに行くなど、良い試合環境とは言えず、攻勢に出る清水は、テンポを幾度と無く分断された。それを狙ってのことであれば、非常に有効だったと言える。

前半の布陣は以下の通り。

−−−−−長沼−−浩太−−−−−

−篠田−−大瀧−−深澤−−仁科−

−森山−−高山−−渡邊−−拓也−

−−−−−−−浅山−−−−−−−

交代:33分 篠田→日高

浩太のFW、篠田のMF、大瀧のボランチなど、実験的要素の高い布陣。特に左サイドは形を作れず、突破される場面も目立った。浩太は頻繁にトップ下の位置に下がり、ビルドアップに参加したが、長沼は1トップでは機能しない。中盤優位を保たれてはいたものの、フィニッシュに至る形が出来ず、膠着状態に陥る。

たまらず日高を投入し、FW仁科・長沼、MFは右から日高・浩太・深澤・大瀧に変更。しかし、日高をキーマンと見た川崎は、彼に密着マークで警戒、日高にもそれを打開する力はなく、左サイドは変わらず劣勢。頼るべき日高に頼れない状況となり、得意の形を封じられたことで、全体に判断の遅れが目立ちはじめ、激しくプレスに来る川崎に、中盤支配率も奪われて前半終了した。

後半から大瀧に代えて阿部を投入し、3−5−2にシステム変更。

−−−−−長沼−−阿部−−−−−

−−−−−−−浩太−−−−−−−

−仁科−−深澤−−渡邊−−日高−

−−−森山−−高山−−拓也−−−

−−−−−−−浅山−−−−−−−

交代:45分 大瀧→阿部、83分 高山→高柳

中盤の枚数を増やし、再び中盤の支配に成功。運動量も上回り、圧倒的に攻め立てるが、一瞬の隙を突かれることになる。
60分、相手(阪本)スルーパスに対し反応した森山が、相手(前田)を抑えてGKにボールを渡そうとするが、相手のスピードに押されて、なかなか十分に体を入れられない。不十分に抑えたまま、ボールはPA内まで転がると、相手は上手く半身をずらし、一瞬生まれた余裕を逃すことなく右足を振り切る。至近距離からのシュートはさすがの浅山の手も届かず、失点。

その後、 焦りから単純なミスも多くなったが、川崎が疲労で運動量が落ちたことで、こぼれ球を拾い続けて、終始一貫して清水が攻め続けるようになる。しかし、ゴール前に密集した相手を前に、自慢のツインタワーは競り合いの技術不足を露呈、最後の局面で相手の集中力が上回る。そして笛。清水は、あまりに痛い黒星を喫した。


▼総評
高さ・速さ・強さ・巧さなど、能力が高い選手は多いものの、それを絶対的な武器にまで昇華していないので、膠着状態を打破できない。何度も書いてきたことだが、激しいプレスとマークの厳しさを見せた川崎の前に、今回も沈黙を余儀なくされた。
しかし、それ以上に声を出していないことが悲しい。中心選手たる深澤や長沼の声が少ないが、彼らには引っ張っていく姿勢を見せてほしい。見事なコーチングで、チーム全体の集中力を保ち続けた相手主将(藤木)は、盛んに「気持ちで負けるな」と叫んでいたが、それに負けたのが今日の清水といえる。
得失点差や対戦相手を考えれば、まだ川崎より有利なのは間違いあないが、失った勝点で考えれば、1分1敗で清水と川崎が並んでいる。上にまだ1分けしかしていない市原がいるので、川崎が勝ち抜け枠2を争う直接のライバルとなった。次節、18日ホーム三保での再戦に、ぜひ応援を!


▼意味のない採点
浅山郷史 6.5 3度の被決定機を驚異的な反応で防ぐ。失点はノーチャンス。

杉山拓也 5.0 小気味よいドリブルも見せたが、体の入れ方など守備技術で問題あり。

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11月11日(日)
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