ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■Jrユース (U-14): プレミア東海 内部中・岐阜VAMOS・名古屋グランパス戦
47分、名古屋、交代: 伊藤→児玉 (曽雌LH、児玉FW)
50分、名古屋、交代: ニッキ→後藤 (後藤RB、中島CB)

グランパス     清水エスパルス ジュニアユース
2(1) シュート 3(1) ×聖矢、×聖矢、○聖矢
2(0) 右クロス 4(1) ×大木、×聖矢、○和田、×和田
0(0) 左クロス 1(0) ×山下
2(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 1(0) ×浅沼
1(−)  犯OS  0(−)
3(0) ファウル 5(0) ・大木、・大木、×中村、・三井、・聖矢

[雑感]
 前年度の静岡中の優勝で、全国枠が2に増えた東海大会。初日の二連勝で早々に全国出場を決めると、二日目には同じく2連勝の名古屋グランパス相手に見事な逆転勝利。去年、U-13東海ボルケーノではH&Aともに4−6、0−3と負けていた相手にリベンジを果たし、前年度静学中の成果に関係ない「1位」での通過を決めた。

 プレミアカップの静岡県予選を兼ねるさなるカップは、29回を数える「静岡県中学1年生サッカー大会」だが、東海からは本大会の規定と同じU-14となり、早生まれの2年生 (新3年生) が出場できる。例年、あまり早生まれ選手のいない清水だが、今回は佐藤飛天と福島農が参加。ともに3年生チームでも主力であり、とりわけ佐藤は昨年の時点で一つ上に合流し、クラブ選手権全国大会にも出場したほど。自分の学年では福島は専らRB、佐藤はLHを中心にCHやLBで起用されてきたが、U-14チームでは福島はCB、佐藤がLBで登場。個人予想では福島はいつもどおりRB、佐藤は文字通り「中心」であるCHで起用されると考えていただけに、意外な形となった。
 2人の3年生が加わったDFラインは、さなるカップでLBを務めていた中村がCBに回り、CBの粟冠と武田が外れた。中村と柳沢 (と鈴木聖) はしばしば3年生チームに呼ばれているそうなので、ある程度の連携経験は積んでいるはず。中盤から前はさなるカップと全く同じ。メンバーを堅く固めて結果に拘るのは、ここ最近のユース、Jrユース全体の傾向である。ただ、柔の鈴木聖、剛の海野と並び立つ技のFW、鈴木蒼が怪我で離脱中。能力的に匹敵し、しかしタイプが全く異なる3人を自由に組み合わせ、一人を切り札で途中投入する強みを失うのは、戦術的に痛手であった。

 3年生2人の力は大きかった。VAMOSの9番、名古屋の14番など攻撃の中心となるべき相手選手に対し、佐藤はパワーもスピードもテクニックも、全てが上回っていた。VAMOS戦の立ち上がり、内部中戦の大勝に慣らされてたか、9番の速さに慌てる場面を作られたが、ならばと最初の競り合いで強く当たって9番の体勢を崩してからボールを奪う、そうした応用力が佐藤にはある。CB福島も1対1の絶対的な優位は同様であり、加えて2人は1人が前に出て競り合った時に、残る1人が下がってカバーに入る間が絶妙で、相手が競り合いを避けて少ないタッチでスペースにパスを流しても、危なげなくマイボールにしていた。一方、攻撃では味方とパスのタイミングが合わない場面が多々見られたが、とりわけ佐藤は正確な長いクサビを素早く前線に当てるセンスを発揮、通れば決定機という必殺のパスを連発していた。
 完璧な3年生左サイドに隠れがちだが、右サイドの守備力も相当のもの。中村の身体能力は3年生2人と遜色なく、名古屋戦で一度抜かれた相手に、すぐさま振り向いてスライディングでボールを奪い去ったのには、感動すら覚えた。柳沢は1対1の守備力でこそ他の3人ほどの凄みはなかったが、走力では引けを取らず、長い距離を走って多く攻撃に絡んだ。結果、3試合180分間で失点1、被枠内シュート6本。枠内シュートはミドルを除けば、VAMOS戦で出会い頭に9番のスピードにやられた以外は全て味方のパスミスが原因で、組織が崩された場面は皆無だった、名古屋の終盤のゴリ押しにもしっかり跳ね返せていたのは、大きな自信になったのではないだろうか。


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04月05日(日)
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