ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 予選リーグ 柏レイソル戦(A)
 26分、須賀のファウルで右サイド角度60度、距離40MほどからFK。大瀧は直接PA内に合わせるが、跳ね返されると、またもセットプレー崩れから柏の速攻。チェンジサイドしたボールを船山が受けて、左から斜めに突破を仕掛けると、それを追い掛けた大瀧が後ろから手を掛けて、主審の笛。船山が倒れたのはPA内だったが、ファウルの反則時点はPAのギリギリ外という判定に、会場からはブーイング。左75度、清水は全員で壁を作るが、小森の狙った低いFKに脆くもすり抜けられて、ボールはゴール右隅に。だが、守護神海人が超反応を示し、キャッチに成功する。
 しかし、清水の組織的なプレスは右サイドの破綻が波及、全体に散漫なものになる。29分には菅沼に左サイド(清水の右)から突破され、クロスは石垣が跳ね返すが、スローインから今度は須賀が左クロス。ファーに流れると、大峡が大輔を抜いて右から折り返すが、村越が際どく競り合って跳ね返す。更に32分、清水陣内左(清水の右)に捌かれたボールを船山が受けると、一気にスピードを上げて真司の軽いチェックを振り切り、突破。PA内へ侵入するが、後追いになった美臣が後ろからスライディングを仕掛ける。ボールを狙ってはいたが、バックチャージで倒れた選手に非があるはずもなく、主審は今度こそPKを指示。船山が縦に抜けた位置は角度がなく、わざわざバックチャージの危険を冒したのは、焦りがあったとしか思えなかった。船山一度ボールをセットしたが、ベンチの指示でキッカーは菅沼。海人の逆の右のサイドネットにキッチリと決めて、大きな追加点を奪った。0−2。

 その後は気落ちした清水(トップの悪い癖が伝染してしまった…)を海人が怒りのコーチングをするが、甲斐なく一方的な柏の攻勢が続く。余りあるスペースに柏の高速アタックが炸裂し、35分に小森が(ハンドで清水のFKに)、36分に菅沼が(シュートも海人がキャッチ)DFラインの裏に抜ける好機を得た。37分にも、左に流れた菅沼に美臣が釣られ、その裏に中台が走り込んで小さく中に戻したボールを、再び菅沼が合わせたが、ゴールを横切ってファーに外れる。
 40分、清水は最終ラインで組み立て直し、村越が低く速いボールを中央から縦に入れると、ポジションを変えていた大瀧が戻りながら左に叩く。入れ替わっていた八木が受けるが、厳しく囲まれて振り向けず、下がりながらも粘って何とか枝村へと渡す。中盤でフリーの枝村、タイミングを図ると左足で30Mスルーパス。両CBの左から抜け出した阿部が追う石川をものともせず、角度30度15Mから左足一閃。これが完成された阿部の得点の形。鮮烈に右サイドネットに決まり、1−2。全く声もなく、静まりかえる会場。阿部は決まることがさも当然と、すぐに転がるボールに走り寄って拾い、センターサークルへと戻した。

 そこからの時間帯は、素早く清水陣内コーナー付近にボールを運んで時間稼ぎする柏と、素早くPA内に放り込んでパワープレイを試みる清水という構図に。42分に枝村のスルーパスに篠田がオーバーラップ、左クロスに阿部と競り合いながら石川がCKに逃げた場面以外では特に好機もなく、柏が逃げ切るように思われた。しかし、ロスタイムも2分を過ぎた頃、柏が中盤センターサークルでファウルを犯して、FK。これが最後とばかり、清水は全員が上がって捨て身の攻撃を仕掛ける。大事なキッカーを任せられたのは、枝村。角度は正面で、合わせるボールを蹴るには非常に難しい位置だったが、50Mキックは低く、しかし柔らかい軌跡を描いて、PA内やや左寄りで誰よりも高かった石垣にピタリ。巧みに頭ですらして狙った同点シュートは、だが僅かに枠上に外れた。
 その後、やや時間はあったが動きなく、タイムアップ。今年のJユースカップは2位抜けを狙えない(2位となった7チーム中、成績上位の5チームのみが決勝トーナメントに進めるのだが、激戦区であるグループDでは潰し合いになる可能性が高い)ことを考えると、既に横浜相手に1勝1分と勝ち越した柏に負けたことで、早くも厳しい状況に追い込まれてしまった。

柏         清水エスパルス
8(5) シュート 8(3) ○阿部、×阿部、×阿部、○悠輔、×阿部、◎阿部、×阿部、×石垣

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10月25日(土)
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