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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jrユース (U-14): プレミア全国 グランセナ新潟・名古屋グランパス戦
60+2分、中盤の底でパスを受けたCH佐藤が、グラウンダーで中央を割る見事なスルーパスを送り込む。抜け出すのはFW鈴木聖、トラップでボールを止めるとGKを抜きに掛かり、足先のフェイントから左足に持ち替えて左に交わすが、GK板倉がたまらず足首を掴む。なおも倒れずにゴールに向かう鈴木聖だがシュートは撃つことはできず、ここで笛。PKが与えられ、板倉には警告が与えられる。鈴木聖自らゴール右上に突き刺し、3−1
グランパス 清水エスパルス ジュニアユース
4(4) シュート 4(4) ○佐藤、○佐藤、○聖矢、○聖矢
3(1) 右クロス 0(0)
1(0) 左クロス 1(0) ×佐藤
1(0) 右側CK 2(0) ×佐藤、×佐藤
0(0) 左側CK 1(0) ×浅沼
2(−) 犯OS 0(−)
5(3) ファウル 1(0) ・海野
[雑感]
グループリーグを全勝首位で勝ち上がった清水は、グループ2位の中で唯一勝点7を稼いだ名古屋と、全国大会準決勝の舞台で再び相まみえた。東海の時とは違い、恐らくベストメンバーを組んだのであろう名古屋に対し、逆風の前半は手も足も出ず、追い風の後半もその利を生かすことができず、1−3で完敗。3年前と同じく、準決勝で大会を去ることになった。
グループリーグ最終試合、グランセナ新潟戦は、ほぼ確実にしていた午後の準決勝のことが頭にあったか、球際の激しさが足りずに拮抗した試合となる。近年、育成年代でも結果を残すようになってきたアルビレックスを倒してきただけのことはあり、グランセナはCB東、LB星野、CH金子、FW本間爽など体格の良い選手も多かった。決して専守防衛というわけではないが、攻撃サイドのSBを除いた最終ラインの3人とCH金子を加えた4人が常に残って速攻をケア。きちんと守備がセットされている相手に2トップがなかなか起点になれず、苦しい時間帯では常に頼りになってきた大木の単独ドリブルも不発。それでも14分、セットプレーでしっかりリードを奪って試合を折り返した。
後半になっても中盤の競り合いは決して優位に立ったわけではないが、ゴール前での精度の差がスコアに表れる。相手のミスを確実に得点に結びつけた鈴木聖に対し、ミスやセカンドボールから悪い状態で相手ボールになっても、次のミスを続けずに素早くカバーする集中力とスピードがあった。とりわけCB中村が素晴らしく、広い守備範囲で裏に抜けてきたボールを次々とカバー、相手にスペースを与えなかった。唯一38分、スローインに対しての反応が遅れ、PA内でバウンドするボールをLH田辺にハーフボレーで狙われるが、GK石塚が落ち着いてキャッチ。多くの選手交代があった後も最後の一線を割らせることはなく、無失点で逃げ切った。
準決勝の相手、名古屋は東海での先発と大きく異なる布陣。10番後藤を右に、中島を左に置く最終ラインは全員が体格が良く、前回は交代出場すらなかったCH真柄は完成度の高い司令塔だった。前線に良い選手の多い清水は、苦しくなるとロングボールに頼る癖があり、海野の粘り強さ、鈴木聖の体の入れ方の巧さ、大木の絶対的な速さは、それを何とかしてしまうだけの武器なのも事実である。しかし、ただでさえ向かい風の前半、海野や鈴木聖が長身のハーフナー・ニッキやゲームキャプテン松田相手に上手く競っても、風に流されるボールがDFラインの裏にこぼれることはない。こういう時に頼りになるRH大木の単独突破だが、逆風の中で裏のスペースにフィードするのは難しく、体が強いLB中島も加速する前に大木を抑え込む。左ではLB佐藤が様々なパスでLH太田の走らせ方を工夫するが、RB後藤は裏へのパスへの競争でも、足下の勝負でも盤石を誇った。失点自体はセットプレーでのミス絡みだったが、失点直後に点を奪い返す反発力を見せることができず、前半を終えた。
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05月04日(月)
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