ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■Jrユース (U-14): プレミア全国 サンフレッチェ広島・アンフィニMAKI.戦
 46分、空中戦で競り合ったCH浅沼が、自ら頭で前に持ち出して右サイドを縦に抜けると、PA手前を通す横パスを入れる。DFを背負ったFW鈴木聖が「これがファウルなんでしょ?」とばかりに前のめりに倒れると、審判は笛を吹かざるを得ない。PA直前18M、右75度。右足で壁を越える蹴るべく三ツ井がボールをまたぐと、すかさず佐藤が壁の外を抜く速いシュートを左足で放つ。壁に当たって勢いは殺されるが、軌道は変わりきらずにゴールに収まった。2−1

アンフィニ     清水エスパルス ジュニアユース
2(1) シュート 6(3) ◎聖矢、×山下、○聖矢、◎佐藤、×聖矢、×聖矢
2(0) 右クロス 2(1) ○柳沢、×柳沢
0(0) 左クロス 3(1) ◎海野、×佐藤、×浅沼
0(0) 右側CK 2(1) ×浅沼、○浅沼
1(0) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  0(−)
5(1) ファウル 7(1) ・山下、・柳沢、・福島、・聖矢、・??、×中村、・福島

[雑感]
 選抜チームでの全小出場がなくなったため (中3はサルファスoRs…加瀬澤・白鳥、中2は竜洋FC (浜松))、昨年クラブ選手権に出場した佐藤を除けば、初めてとなる全国大会。ところどころで堅さというか、過度に結果に拘って持ち味を見失う場面が見られたが、追いつかれれば自分たちのペースを取り戻してすぐに突き放す「強さ」を見せて2連勝。明日の午前、2連敗で最下位のグランセナ新潟FC Jrユースに引き分け以上で午後の準決勝に進出という、非常に有利な立場になることができた。

 広島戦では早々に先制すると、次の試合のことが頭を掠めたか、チーム全体が守りに入ってしまう。地面に足の裏が付いた状態で対すれば、スピードのある佐藤や中村でも広島のLH神原やFW浅海を抑えるのは難しい。特に広島の主将を務める神原は非常に良い選手で、清水のミスが絡んだ得点場面以外の好機 (09分、42分、43分) は、彼が仕掛けることで生まれていた。中でも16分には、RH和田がRB佐藤に戻したボールが弱かったのをすかさずカット、縦にパスを出してFW浅海が佐藤の裏のスペースに抜けると、内側から寄せてきたCB中村に一度潰されながら、粘ってこぼれ球をシュート。GK石塚の腕を越えるが、シュートの威力が弱く、LB柳沢にカバーされた。厳しいことを言えば、佐藤ならスペースで1対1となる守備側不利の状況でも、相手を止めなければならない。それが佐藤の実力に見合った期待値である。後半、PA内に仕掛けた神原に対し、スライディングでボールを奪った場面は、迫力があった。
 後半はこのチームには珍しい守備の1対1でのミスが出て、5分間で敵味方合わせて4点の入る荒れた立ち上がりとなる。しかし、そのたびに攻撃のギアを上げ、すぐに突き放す力強さを見せた。最後は前半早々の失点から全開だった広島の運動量が落ちたため、動き出しが減ってパスが繋がらなくなり、途中交代のCH粟冠が中盤でガンガン跳ね返して逃げ切ることができた。攻撃面では、やはり強力2トップの2人。1点目は鈴木聖が、3点目は海野の仕掛けから生まれているが、どちらもチャンスメイクではなく、自ら点を奪うことを目的とした動きであることが、怖さを生んでいる。実際にゴールを奪った浅沼、大木、三ツ井もチャンスに躊躇することなくシュートを選択しており、このあたりは点取り屋、久保山監督の面目躍如というところだろう。


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05月03日(日)
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