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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jrユース: 練習試合 川崎フロンターレ戦
U-14がプレミアカップ全国大会出場を決めた1週間後に行われた、川崎フロンターレとの練習試合。当初はU-15とU-14に分かれて試合を行う予定のはずが、いつの間にか試合はU-15のみ、U-14は10時からU-13と合同練習となっていた。果たして、中2チームから中村 (20)、柳沢 (22)、浅沼 (23)、鈴木聖 (24)、海野 (27) の5人を昇格させ、35分×3本+20分と充実の試合を組むことになった (( )内は背番号)。先週結果を出した中2チームが上の世代にどのように刺激するかを注目していたが、5人全員が主力組の1本目・2本目に登場。浅沼・鈴木聖が1ゴール、海野が2アシスト、また早生まれでU-14チームに参加していた佐藤は1ゴール2アシストと結果を出し、ミスもあったが中村・柳沢も遜色ない守備を見せ、大会を通じて得た自信の大きさを感じさせた。
主力組では加瀬澤の評価が難しい。運動量も豊富な加瀬澤は、ピッチにいれば最もボールを受ける回数の多い選手になるのだが、なまじ単独で局面を打開できる能力があるだけに、周囲が絡みにくい傾向がある。能力的には加瀬澤より下でも、海野は味方の厳しいパスにも常に反応して体を張る責任感があり、鈴木聖は使われる動き…DFの間にポジショニングしてパスを受け、簡単にパスを返して自らはゴール前に走り込む動きがある。すると、このチームの強み、石毛と白井のダブルボランチが生きやすいのだ。白井は自らドリブルで仕掛け、前に出ながらパスを捌くようになり、怖さが出てきた。そして、何と言っても石毛。相手のプレスを足裏などを使って交わしつつ、そうして生まれた隙を使って急所にパスを出す、そのセンスは別格。インサイドキック一つ見ても高いレベルで基礎を身につけており、昨年、上の学年で揉まれた経験が生かされているようだ。石毛と同じU-15代表候補の八谷も、クロスへの対応一つ見ても基礎レベルが高く、今年のJrユースのストロングポイントとなるだろう。
控え組中心となった3本目、4本目は、このチームの悪い面を引きずっていた。単独突破ばかりで展開が単調で、相手に読まれやすい。チーム戦術だけでなく、個人戦術を見てもパスを受ける前や後の動き出しが乏しいため、ドリブルできるかできないかの二択に自ら選択を狭めてしまっている感がある。特に3本目は中央のラインはなかなか強力で、試合を支配していたのにも関わらず、サイドにパスを捌いた後に展開が遅くなり、結局はシュートに至る前にドリブルを潰されることが多かった。
先週の記事でも書いたが、メンバーを固めて結果に拘るのは、ここ最近のユース、Jrユース全体の傾向である。今回も、出場した順に江井・佐藤・石毛、八谷・白井・加瀬澤、水谷、杉山、斉藤、勝又、三田・福島・稲葉・渡邊・小林、岩間・島村・白鳥・小柳津と、序列を明確にしていた。最初の江井・佐藤・石毛は去年のJrユースの公式戦で出場機会を当てられた選手であり、続く八谷・白井・加瀬澤もJrユースの練習に合流、一方で一部の選手は最後の4本目、20分間しか出場機会を与えられなかった。非情であるが、プロに繋がる下部組織とはそういうものである。そうした中、3・4本目まで出場できなかった福島が、プレミアカップ東海大会で培った自信を感じさせるプレーを披露。今は低評価に甘んじている選手の反発力に、期待したい。それは、プロとして必要不可欠な要素であるから。
04月11日(土)
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