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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 ガンバ大阪戦
 だが11分、植田の縦フィードを神田が跳ね返してスルーパス。受けた町田は右の八木、左の長沢を囮に対面する下平を交わしてミドルを撃つ。これはGK木下が抑えたが、流動的なわりにカバーリングが不安定なガンバDFは、またも崩れはじめた。12分、自陣から石垣がロングFK。左に流れたボールを八木が追いつき、戻したボールを神田が左クロス、…のはずが審判に当たって軌跡が変わる。だが、長沢が速やかに下がって抑えると、ターンから右足インサイドの切り返し、振り向くと同時に植田を左に抜き、そのまま縦に進んでシュート。飛び出たGK木下が一度は防いだが、こぼれ球を町田がスライディングで押し込み、4−1。清水は15分にも、桑原卓を起点に神田のスルーパスから長沢が狙い (枠上)、後半序盤ガンバの攻勢で漂った「もしかするかも」といった雰囲気を、断ち切った。

 ガンバ島田監督は19分、交代を機にトップ下気味に横谷を前線に置く布陣変更、行き詰まった状況の打開を図る。しかし、強引な突破が目に余り、清水の守備のバランスを崩すアイデアに乏しい。ようやく30分、左サイド桑原彬を突破した横谷がクロス、桑原卓のクリアをファーで安田理が拾い、縦に突進。タッチライン際からの速いクロスを、ファーポスト前で左OH持留が決定的なジャンピングボレーを放つが、枠を捉えない。すると37分、清水のゴールキックを伊藤が跳ね返すも桑原彬が確保、縦パスに植田の背後から足を出したFW篠田が小泉へ落とし、繋いで長沢のスルーパス。下平を置き去りにした篠田がゴール前で右クロス、駆け上がった谷野が折り返してお膳立てし、最後は長沢が左足を合わせて美味しくいただいた。5−1。ハットトリックの長沢は、常盤 (F東京) に追いつく大会15得点目。
 4点差。もう失うものはないガンバは、「サッカーはチームプレーが全てじゃない。ボールを持ったら、行けるところまで行け!」といった状況に。39分、下平のロングボールを中盤で受けた安田理が、ターンで柴田を振り切って中央突破、石垣のファウルを誘う。中央30Mほどからバウンドして枠右下を襲った安田理のFKは、GK山崎晃が掻き出した。持留の右CK、佐野克の裏で伊藤が頭を叩き付けるが、GK山崎晃の反射神経が弾く。しかし、素早く反応した伊藤が左クロス、ニアポスト前にきっちりポジションし直したFW岡本が流し込んだ。5−2。なおも遮二無二攻めるガンバは43分、PA内混戦でブロックした佐野克が転倒、その隙に持留が左サイドを突破し、佐野克が倒れるゴール前に折り返す。走り込んだ倉田が、飛びついたGK山崎晃ごとゴール内に押し込むが、さすがにファウル。

 プレーが荒くなってきたガンバは、ロスタイム、桑原彬を持留が倒し (警告)、FKを与える。組織を崩したくない清水は、石垣・佐野克が前線に上がらず、キッカーもポジションが近い小泉が担当する。それに安心したのか、ガンバの守備は酷く散漫。なにしろ、この日既に3点を決めている長沢に、誰もマークにいかないのだ。ヘディングが課題と常々自ら語る長沢だが、彼の課題はあくまで競り合い。PA内中央で189cm+ジャンプ力、高い打点でヘッドをゴール左に流し込み、6−2。遂に長沢は、単独得点王に立った。その後のガンバは横谷のミドル、池の右クロスなどと攻めるが、スコアは動かずに試合終了。清水は、6年ぶりに決勝の場へ辿り着いた。

ガンバ大阪     清水エスパルスユース
10(4) シュート 8(5) ○町田、○長沢、◎町田、×長沢、×長沢、◎長沢、×小泉、◎長沢
7(1) 右クロス 4(1) ×八木、×神田、×篠田、○篠田
5(1) 左クロス 5(2) ×八木、×八木、×桑卓、◎谷野、○渥美
2(2) 右側CK 3(0) △八木、△小泉、△小泉
2(1) 左側CK 2(1) ○八木、×谷野
0(−)  犯OS  2(−) ・長沢、・渥美
11(1) ファウル 7(1) ・克彦、・長沢、・町田、・篠田、・桑卓、・篠田、×石垣


▼試合結果
清水エスパルスユース 6−2 ガンバ大阪ユース
 得点:前半26分:清水・長沢 駿 (小泉 慶治・右クロス)
    前半32分:清水・石垣 勝矢 ※PK
    前半35分:清水・長沢 駿 (八木 和秀・左クロス)

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12月23日(金)
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