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えすぱっ子
by ひかる。
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■JY (中1): ナイキ杯 静岡県予選 ジュビロ浜北戦 + ジュビロ沼津戦
さて、何故か一昨年からクラブの部と中体連の部と分けるようになった本大会、クラブの部・準決勝の相手は、戦力分散化以前から清水と県内の覇権を争ってきたジュビロ浜北である。試合は序盤から清水が攻勢。崩しきる前に積極的にシュートを放ち、深澤がアーリークロスを送り込む。その積極性が坂口のクロスが折からの強風に乗る形で実を結ぶと、動揺した相手に続けざまに成田がミドルを叩き込み、2点をリード。その後、成田の突破に頼るややワンパターンな攻撃に偏り、浜北の強力2トップにDF数人が振り回される場面があったが、人垣で防いで前半を折り返した。
後半は、基本的に横向きながら、強風が順風に。すると、大きなフィルターとして立ちはだかる田代を浜北は越えられなくなり、DFラインが跳ね返すまでもなく、清水が一方的に攻めるようになる。サイドを坂口・成田が深く抉り、単調ながらカウンターのリスクを抑えた攻撃を展開。15分にフィルターが突如、ゴール前に現れて決定的な3点目を決めると、後は交代を繰り返しつつ、危なげなく逃げ切った。
決勝の相手は昨年度、全日本少年フットサル大会に優勝したアスルクラロ沼津のメンバーを多く揃えるジュビロ沼津。今年2月の県少年団大会でも、アスルクラロに柴原の所属する長田西が準決勝で0−3、坂口の所属する静岡中田が決勝で0−4で敗退している。3種に進んでからの練習試合でも敗戦、リベンジを期しての対戦となった。
互いに慎重な立ち上がり。清水の前線は突破口の坂口が抑えられ、田代が中距離から狙う程度。沼津は右の湯本が起点になるが、そこからのクロスは荻・中原が跳ね返す。そんな中、12分、ボールアウトで足が止まった一瞬の隙に、清水はスローインを受けた柴原が一人早送りのように、得意の高速ターンから突破、先制する。だが、先制後も慎重な流れは変わらず、徐々に守る清水より沼津が出足で勝るようになると、22分、増田と中原が交錯して倒れた一瞬の隙に、沼津・鈴木航が一人早送りで加速してこぼれ球をゴールに突き刺し、同点に追いついた。
後半は基本的に横風ながら、清水が逆風。沼津はロングボールを多用して中盤を省略することで、田代というフィルターを無効化。清水は変わらず、前線4枚がドリブル主体で攻めるのだが、こぼれ球を大きくクリアされてしまうので、二時攻撃を仕掛けられない。ロングボールの先では、増田・湯本が体格を活かしてキープ、沼津が攻める時間が長くなる。しかし、相手の狙いが明らかになれば、元々人に強い荻・中原、そう簡単に空中戦で譲らない。試合は膠着し、5分ハーフの延長戦へ。
延長1分、いきなり田代がCKからゴールに突き刺し、清水が主導権を握る。僅か10分の延長戦、当然沼津はパワープレーで打開を図るが、それには既に後半から慣らされていた清水が揺らぐことなく、守りきった。
今年の3年生に似た個人技ベースの奔放としたチームと聞いていたが、この大会は柴原が徹底的にマークされたこともあり、DFライン+田代・前澤の判断の良さが光る大人のチームという印象を受けた。特に田代は、文字通りチームの中心、セントラルMFとして攻守を有機的に結びつけた。加藤監督がある程度組織にも労力を割いて、アップセットを起こされづらいチームづくりをしてきた様子をうかがわせる。中体連の部・優勝チームとのウィナーズカップは、スルガカップに続き、再び青島監督率いる開成館中との元エスパルス所属監督対決。開成館は積極的な突破と精力的なプレスに秀でた好チームであり、油断することなく決戦に臨んでもらいたい。
10月23日(日)
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