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えすぱっ子
by ひかる。
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■プリンス東海 暁高校戦
 12分からの攻撃は圧巻。高い位置で奪っての縦パスに真司が反応、高速ドリブルから右横のCB粂内に肩を入れられると、倒れながら左横へ小さくパス。直ぐ横を併走していた長沢が代わって突破、この時、暁最終ラインは完全に斜めになってしまい、大きく空いた裏のスペースへ一也が突っ込んで、長沢の左クロスをボレー。が、GK正面。これをDFが拾ってクリアするが、パスを読み切った岩本がアンティシペーションで後ろから体を入れ替え、それを奪取。そのまま一気にスピードに乗ると、PA左角手前で小さく中央へ横パス。DFを背負う真司は、それをスルー。右横に岡村が走り込んでミドルは、しかしDFがブロックする。このリバウンドも清水が拾うと、今度はチェンジ・オブ・ペース。ハーフウェーライン付近の最終ラインで組み立て直し、改めてクサビを入れると、PA左角手前で岡村が受ける。前を向いた岡村、意を決して縦にスピード勝負。右SB谷をブッちぎると、ゴールライン付近で重心を後ろにスウェーバックしながら左クロスを入れ、ファーに再び一也。今度こそボレーをファーサイドに突き刺し、追加点を挙げた。2−0。
 2−0は、昨年のJrユースが最も得意としていたスコア。岩本と池田が率いるチームは、セイフティ・リードを確実に守って勝つのを得意としていた。この日も最終ラインは無理をしなくなり、とはいえ丹念な前線からのプレスを継続して、高い位置で奪って前線だけでフィニッシュまで行く展開に切り替わる。既に疲労困憊の暁には、それが面白いようにハマった。ただ、前線の決定力不足が、あまりに計算外。17分、DFのクリアミスを長沢が拾って、ロビングでスルーパス。真司が裏に抜け、GKと1対1になるが、ドリブルからのシュートは右に外れる。20分、長沢が競り合いから奪って、今度は自ら突破を仕掛けるが、先にGKに飛び込まれる。


(20分、とってもストライカー、町田 (30番) 登場。交代した同期の長沢に肩を叩かれ、励まされる)

 こういう時に頼りになるのが、エース。築館監督も20分、長沢に代えて昨年Jrユースのエース、町田を投入する。25分には岡村に代えて上埜を、なんと右SBに投入するが、これは上埜の試運転と、桑卓−美臣の左サイドでの相性を見たかったのだろう。彼らは30分、桑卓が前線で奪って自ら突破した後、エース町田にクサビ。町田はPA内で粘るが、コースを作れずに後ろに戻すと、そこに池田が走り込んでミドルを放ったが、GKセーヴ。ただ、町田はポストよりも、自らドリブルで持ち込む方が得意とするタイプ。前線が一也・町田・真司・桑卓と並んだことで、溜めを作る役割がなくなり、展開に幅を失っていった。逃げ切りを図る意味なら、変な奪われ方をしない分だけ悪くないが。
 38分の真司の右CKに、素早くニアへと離れてヘッドで逸らすが、枠上。44分、左サイドの桑卓から縦に町田、戻して真希、再び縦に真司に入れてサイドチェンジ。一也が暫く相手と対峙すると、PA内の様子を見て、素早いフェイントから右クロス。これも町田がニアで頭を合わせたが、ファーに外れた。町田は得点感覚の片鱗を示したが、シュートを撃ってリズムの乗るタイプの彼には、時間が足りなかったか。結局、追加点なくタイムアップとなった。
 試合内容を考えると、2−0という結果はかなり不満が残る。特に3人でシュート9本、全て枠外だったFW陣は問題。次は前半戦の山場、藤枝東戦である。現在6連勝中、得点18失点4と抜群に相性の良い相手ではあるが、決めるべき時を決めないで、勝てる相手ではないだろう。キャプテンマークを巻く真司が、その責任感からか「俺が決める」の意識が強すぎ、彼にある良い意味での「遊び」の部分が足りなかった。エース篠田悠輔が怪我で離脱している今だからこそ、彼らの奮起を期待したい。

暁高校      清水エスパルス
4(1) シュート 15(5) ○真希、○真希、×美臣、○一也、◎一也、×真司、×真司、×真司、○池田、×真司
               ×真希、×町田、×町田、×町田、×上埜
2(0) 右クロス 1(1) ○一也
0(0) 左クロス 8(3) ×桑卓、○長沢、◎岡村、×真希、×岡村、×桑卓、×町田、○池田
0(0) 右側CK 2(1) △岡村、○真司

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04月24日(土)
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