ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
[1244642hit]

■Jユース杯 予選リーグ 柏レイソル戦(H)
 続けて28分、またも枝村から拓也へ。今度は拓也の前に枝村が飛び出してリターンを受けるが、読み切ったDFが詰めて、仕方なしに枝村とポジションの入れ替わった中盤の仁科に戻す。仁科は大きくサイドチェンジしてPA左角の真司へ。次の瞬間、左足一閃。地を這う低い弾道が、意表を突かれて反応が遅れたGKの横を抜け、ファーポスト内側に激突すると、そのままネットへと吸い込まれていった。3−0。高らかに腕を振り上げるファンタジスタは、観客のハートを掴んだ模様。

 しかし、試合はこれで終わらなかった。予選通過の望みを、柏が捨てなかったからである。31分、ロングフィードをクリア仕切れず、清水陣内ペナルティーライン付近で混戦。ここから菅沼が抜け出して、近距離からの痛烈なシュートは、しっかりコースを狙っていたが、海人の超反応が上回り、横っ飛びでストップ。だが、そこに最初に詰めたのは船山。3−1。さすがに、これには反応できなかった海人は、地面を叩きつけて悔しがる。
 35分にも、ロングフィードに対するオフサイド崩れで大谷が飛び出して、フリーでシュート。だが、海人はこれも横っ飛びでキャッチ、立ちはだかる。清水は、相手ロングボール攻勢を前に、軸となる浩太・枝村の中盤が消されてしまい劣勢。それでもカウンターの打ち合いに臆することなく、清水も真司・仁科が速攻を仕掛け、真っ正面からぶつかりあいに。
 そして39分。オフサイドトラップを仕掛ける清水DFに対し、一人後方から走り込んだ小森が左サイドを抜け出す。オフサイドの前線の選手はプレーに関与なし。スルーパスが決まり、完全フリーの小森はPA内に切れ込んでセンタリング。乱れたDFラインの隙を突いて大谷が飛び込み、ダイレクトボレーは海人の腕も届くことなく、ネットに吸い込まれた。3−2。

 もはや、焦点は清水が残り時間を凌げるかに移ったかに見えた。だが、それでも清水は攻撃の姿勢を崩さない。仁科が、大瀧が、阿部が突破を仕掛けると、ロスタイムには、森安が相手ロングフィードに競り勝ってボールを落とし、拓也から自陣右に流れた浩太が受ける。すると仁科が相手左WBと左CBのギャップを突くフリーラン。見逃さない浩太からスルーパスが出ると、仁科が左CBを右から回り込んで抜け出て、1対1からシュート。股間を狙ったが、GK食い止める。
 さらにその後も、海人のフィードを阿部が競り合い、こぼれ球を裏で仁科が拾って左の大瀧へ。大瀧のクロスはDFに当たったが、跳ね返りを大瀧が反応してシュート。枠上に外れたところで、試合終了のホイッスルは鳴った。

柏レイソル     清水エスパルス
9(5) シュート 11(8) ○枝村、○上埜、◎大瀧、◎大瀧、×拓也、◎真司、×仁科、○大瀧、
               ○仁科、○仁科、×大瀧
6(1) 右クロス 5(2) ×上埜、×高山、○拓也、○枝村、×仁科
3(2) 左クロス 5(0) ×浩太、×真司、×大瀧、×真司、×大瀧
1(0) 左右CK 8(2) ×大瀧、×大瀧、×浩太、◎浩太、△浩太、◎浩太、×大瀧、×大瀧

 この試合の裏でヴェルディが磐田に0−6と惨敗したため、柏は勝点1でも加えられれば次節ヴェルディ戦に望みが繋げられたのだが、海人の牙城を崩しきれず。激戦区D組は清水とヴェルディの予選通過で決まった。

○試合後談話(スポーツニッポン静岡版より)
築舘範男監督「相手にプレスをかけられて慌ててしまった。攻守の切り替えをもっと徹底しないと」
杉山浩太主将「全日本ユースは心のどこかに油断があったと思う。今大会は同じ失敗をしないようにしたい」
大瀧義史「ヘディングの得点は久しぶり。予選突破が決まってうれしい」 そりゃそうだろう(笑)。


▼試合結果
清水エスパルスユース 3−2 柏レイソルユース
 得点:後半10分:清水・大瀧義史(杉山浩太:左CK)
    後半13分:清水・大瀧義史(杉山浩太:左CK)
    後半28分:清水・鈴木真司(仁科克英:ロングフィード)
    後半31分:柏 ・船山貴之(なし)
    後半39分:柏 ・大谷秀和(小森智孝:左クロス)


▼選手寸評

[5]続きを読む

11月17日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る