ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■中日本SL U-17 滝川第二高校戦
中盤で優位に立つ清水が序盤から優位に。人もボールも動くサッカーをリズム良く展開し、相手に的を絞らせない。4分、FW柴原とのワンツーで左サイドを破ったLB稲毛のクロスが、PA内FW佐野孝の足下に通るも振り向けず。8分、青木のFKをGKがこぼし、前田のキープから佐野孝がGKを外してシュートもDFカバー。ゴール前の精度に課題を見せたが、17分に前田が一人で問題解決、先制する。この超絶ゴールが滝二の闘争心に火をつけたが、盛んにコーチングが飛び、20分間で両チーム合わせて13のファウルを数えるなど、公式戦さながら (公式戦だけど) の激しさに。清水の攻勢はやや勢いが落ちたが、中盤の守備がしっかり機能、中盤を省略した放り込みにも何とか跳ね返し、拾い、しっかり繋ぎ、前半をミドル3本に抑えた。終了際40分、稲毛のFKをニアで合わせた佐野孝のヘッドがバー、次いで40+1分、柴原のポストをCH西澤が縦にクサビ、DFと同体で受けた佐野孝が縦にスピードで抜け、鋭角からシュートを放つもファーポストを直撃。試合内容からすれば物足りない、1点差のリードで折り返した。
後半、清水は3枚を代え、51分には更に2枚を交代。だが、主導権は握り続け、58分にはLH佐野傑の守備からこぼれ球を拾ったLB曽根が駆け上がり、サイドチェンジを柴原がPA前で完璧なトラップから小さく外に流すと、飛び込んできた前田。だが、ダイレクトシュートは枠を外してしまった。前田交代後も13分にCB青木のロングパスにFW畑と競り合ったGKがファンブル、FW池上が拾ってシュートも枠上。続けてゴールキックをCH望月恭がヘディングクリア、池上のキープから追い越してパスを受けた畑のシュートはGKキャッチ。59分、望月恭のクサビから畑が斜めにスルーパスを通し、左に流れながら放った池上のシュートはGKがCKに逃れた。その右CK、佐野傑のボールをニアで畑が頭で合わせるが、枠を越える。この良い流れを切らさないまま、63分、池上がゴールを決めて試合をほぼ決めた。
だが、後半は前半ほど安泰だったわけではない。長身FW柳川を入れた滝二はロングボールを駆使し、現実的に清水の弱点を狙った。後半からCBに下がった青木は、相手のドリブルには非常に良い対応を見せる一方、柳川との体のぶつかり合いで脆さも見せ、62分にはロビングに対する競り合いで体を入れ替えられ、決定的なシュートを許している (GK柴田が好セーヴ)。それでも中盤で西澤、そして後半からCHに上がった望月恭が精力的に動いてクリアを拾い、パスを引き出すことで波状攻撃を許さず、ピンチを単発的なものに限定した。最後はややだれたが、優勢を維持したまま2−0で逃げ切った。
中3でクラセン東海決勝で先発して以来、ユースではあまり結果を残せなかった西澤が、ついに躍動。アスリート能力の高さを活かし、運動量豊富で、かつ瞬間的な寄せも速かった。青木との役割分担がよくできており、青木が力強くスクリーンに入れば西澤がこぼれ球を拾い、相手の飛び出しに西澤が走り負けずについていけば青木がスペースの穴を埋める。2人でバイタルエリアの完全制圧に成功した。攻めても西澤が細かく繋ぐと青木が得意の大きな展開、また西澤は相手バイタルエリアに攻め上がった時に前田・柴原らと見せる、小癪な足技も魅力的だった。
前田は久々に得点に直結するスーパーなプレーを炸裂させた。得点以外の場面でも、軸足より後ろでパスを捌き、ターンからの股抜きでマークをかわし、ロングボールをジャンピングボレーで味方に落とすなど、数々のトリッキーなプレーを普通に正確に流れに乗せていた。その前田の好プレーを引き出したのが、FWに入った柴原。小柄ながら見事な足下のコントロールと考えられた持ち出しでボールを前線で収め、溜めをつくり、2列目の選手が前を向いてプレーできるゆとりを創出した。柴原自身も前を向いてこそ活きる選手ではあるが、この日はシュート0と不発。2トップ同士の連携や上がってきた2列目の選手との絡みに、まだまだ向上の余地がありそうだ。
03月22日(土)
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