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えすぱっ子
by ひかる。
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■プリンス東海 岐阜工業高校戦
61分、清水、ピッチ中央、最も荒れた位置でキープするOH前田がヒールで縦パスを入れ、池上がボールを右サイドに振る。RH佐野孝が縦に仕掛けるとボールがタッチ際でぬかるみで止まり、もう一度縦に蹴ってスピードでマークを置き去りに。高速の右クロスにFW藤牧が跳び込むが僅かに合わず、しかしPA内ファーにLH柴原。3歩のドリブルでマークを外し、左クロスはGK吉村が飛びつく。が、ボールをPA内に落としてしまい、ニアの池上が蹴り込んだ。1−4
71分、清水、望月卓が右スローインを投げ込み、中央から相手LBの裏へ流れた前田が受ける、や否や、外を向いた姿勢から腰を痛めそうな捻りを入れてのアーリークロス。PA内ファーへと巻いて落ちるボールに対し、飛び出した柴原が右足アウトフロントでダイレクトボレーを撃つ。正確にGKの左肩下を突き、ボールがゴール右下へと転がり込んだ。2−4
75分、岐阜、交代: 田中→森
87分、岐阜、交代: 松井→21
岐阜工業 清水エスパルスユース
8(5) シュート 8(4) ×藤牧、×前田、◎池上、◎柴原、○藤牧、○柴原、×前田、×柴原
2(1) 右クロス 8(1) ×孝洋、×孝洋、◎前田、×孝洋、×孝洋、×卓馬、×孝洋、×卓馬
6(2) 左クロス 6(1) ×柴原、×前田、○江守、×江守、×江守、×柴原
1(1) 右側CK 2(1) ○杉山、×杉山
0(0) 左側CK 1(0) ×柴原
0(−) 犯OS 1(−) ・池上
6(1) ファウル 11(4) ×江守、・池上、×江守、×孝洋、・孝洋、・池上、・藤牧、・池上、・江守、・孝洋
×江守
●個人的MVP 前田 陽平
●個人的MIP 柴原 誠
●相手方MIP 益山 司
プリンスリーグ東海、第1回優勝、第2回準優勝、第3回5位、第4回4位。輝かしい成績を残してきたチームの降格が決まった。15分の前田の1対1が決まっていたら、36分に鍋田圭・滝戸が共にぬかるみに足を取られる不運がなければ、44分の微妙なPKがなかったら、45分の杉山の右CKからの藤牧のヘッドが決まっていれば、89分の杉山の右CKのこぼれ球を拾った柴原のPA外シュートがバーを直撃しなかったら、そもそも、まともなピッチで本来のショートパス主体のサッカーができていれば、タラレバは多く、口惜しさは尽きることがない。それでも、やはり総合的に考えると、降格という結果は妥当なものだったと思えるのである。
02年夏、クラ戦無失点優勝を置き土産にトップのコーチに昇格した行徳監督は、3年後05年に再びユース監督に復帰すると、その冬にいきなりJユース杯に優勝してみせた。一見、ユースの状況は何ら変わりなく順調にも見えたが、05年当時から行徳監督は、「ボールをしっかり止めて蹴る」技術の衰えに警鐘を鳴らしている。果たしてその1年半後、最悪の形でそれが現実のものになった。
育成を語るとき、小学生年代ではボール扱いを、中学生年代では技術を、高校生年代では戦術観とフィジカルを鍛えるべきと言われる。脳・神経系は8〜12歳頃 (ゴールデンエイジ) に大きく発達し、完成してしまうため、柔らかく自然なボール扱いは中学生以前に身につけるものだ。だが、それも中学生年代に筋・骨格系の成長期を迎えると、体のバランスが狂うため、自然なボール扱いができなくなる (クラムジー)。だから、中学生年代は徹底的に基礎を反復練習し、大人の体で強く速くボールを扱えるよう、技術として完成させなければならない。逆に大きくなる体、速くなる足にかまけて狂いを放置してしまうと、狂ったままで技術が固まってしまう。
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07月14日(土)
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