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えすぱっ子
by ひかる。
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■プリンス東海 藤枝東高校戦 + JY (中1): 磐田戦
ジュビロ磐田戦での快勝後、ホンダと引き分けてクラブ選手権を県で敗退した清水は、プリンス東海でも常葉橘・四中工といった中位を争うライバルに連敗、完全に残留争いに巻き込まれた。悪い流れを変えたい行徳監督は、布陣を4-1-4-1に変更。4-4-2からFWを1枚削ってボランチを1枚増やした形に近く、かなり守備的なシステムである。同時に1年生小澤をCBに抜擢し、最後尾の三角形は早くも昨年Jrユースの選手たちに委ねられた。佐野諒が出場停止で、先発は3年生3人、2年生4人、1年生3人、中学生1人。
対する夏の静岡県高校王者、藤枝東。DF鳥羽・MF河井・FW松田はU-18代表候補、またDF小関はエスパルスJrユース出身 (だが、その時のチームメイトは滝戸しか出場していないが…)。ただ、先日のU-18代表に選ばれたMF石神は、出場停止であった。
試合は序盤、清水の4-1-4-1がよく機能。滝戸が下がりすぎることなく、中盤でのプレスに参加しつつ、同時に相手の2列目からの飛び出しをケア、相手の攻撃をPA外からのミドルに封じ込めた。攻めても中盤のプレスで渡り合い、ロングボールを1トップながら藤牧が競り勝てていた。8分、滝戸のロングフィードを藤牧が競り合うと、こぼれたボールをCH杉山がフォロー。足下に収めて藤牧の足下にクサビを入れると、飛び出したCH深澤が藤牧とスイッチする形で裏に飛び出す。PA内でGKと1対1になるが、ニアを狙った低いシュートはGKに止められ、先制の絶好の機会を逃してしまう。
ただ、流れを掴んだ清水にも懸案材料があった。一つは審判が接触プレーに厳しい傾向があったこと、二つにはLB江守が対面のRH稲葉のスピード変化についていけない場面が散見されたことだ。立ち上がり5分過ぎからは、むしろ相手を押し込む攻撃参加をしていた江守だが、20分に稲葉を倒してしまい警告。特に決定機でもラフプレーでもなく、また江守はこれが最初のファウルだったので、この判定基準では11人対11人で試合が終わるのは難しいな、と思っていたら、悪い方で予感が当たってしまう。31分、江守が同様に稲葉を倒し、この日2度目のファウルで退場。とはいえ、江守はこの日の判定基準も、自分が1枚もらっていることも分かってるはずで、闘争心が空回りしたプレーだった。
行徳監督は滝戸を下げ、曽根を投入。システムを変えずに対応したかったのだろうが、途中出場の曽根は稲葉のスピードに慣れる間もなく、稲葉のクロスから時間差で飛び出したFW松田へのマークが足りず、失点を喫してしまう。格上の相手に先制された清水だが、後半から柴原に代えてやはり中学生、成田を投入。馬力のある佐野孝・成田を両翼に置き、4-2-3に近い形で個人技による縦突破を狙った。両翼が攻撃重視なだけに、藤枝東のSH (後半は疲れた稲葉よりも左の渡辺の回数が多かった) にSBが絞った外のスペースを使われるが、クロスに対して両CBと長島、それと空いたスペースを埋めた杉山が辛抱強く対処。SHがSBを釣り出した間に、巧みなスピード変化で抜け出す松田も脅威だったが、両CBが確実に角度を限定し、長島は7本の枠内シュートを止めている。63分の失点は、クロスと飛び出しの合わせ技に不運が重なってのものであった。
攻撃の方は数的不利に負けず、数えるほどであったが決定機をつくった。藤牧は40分に望月卓、77分に山崎からの長いクサビを45度の位置に持ち出し、痛烈な15Mシュートを浴びせた。成田は2種公式戦初出場と思えない力強さを披露、58分の左クロスはファーの佐野孝に惜しくも合わず、72分には自ら奪い返して杉山のドリブルシュートを導き、89分には成田らしい高速サイドチェンジで佐野孝がGKと1対1の場面を迎えた。それだけに、勝点1でも積み重ねたい試合ではあったが、今後に期待の持てる内容だったと思う。
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06月23日(土)
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