ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
[1244546hit]

■プリンス東海 東邦高校戦
 清水は22分、真希が左に捌いたボールを45度から、桑卓が当たり損ねて緩くなった30Mミドルを放ったのが、初シュート (シュートに含めるのなら) 。その間にも、22分に早いタイミングで放った弱いシュートを風間に読まれて台無しにしてしまったものの、PA直前正面からのFKを得たり、23分の11番のシュートに対する石垣のブロックは、PA内ハンドを採られかねないものだったり、清水にとって危うい場面が続く。それでも30分を前後して東邦のプレスは弱まっていき、石垣の強さと岩本の読みにPA手前で跳ね返される東邦は、確度の低いミドルシュートを連発するようになる。このあたり、高校勢に共通するパターンなのだろうか?

 主導権を握り始めた清水は、FW真司が中盤に下がって溜めを作り、そのスペースに岡村が飛び込むパターンで、徐々に形を作っていく。本来なら真司は足の速さを活かして裏に飛び出したいところだが、相方の町田と特徴が重なるため、真司の方が譲った格好だ。前線に流動性が生まれれば、そのスペースにボランチが飛び出す動きも増える。39分、岡村が速度の緩急をつけてマークを引き剥がし、左クロス。これはDFが跳ね返すが、PA手前の池田がダイレクトで右に捌く。そこに同期の渥美が促されるように攻め上がり、得意の右アーリークロス。これもDFが跳ね返すが、PA手前の池田がダイレクトで縦にスルーパスを送る。そこに同期の町田が促されるように裏へ抜け出すが、惜しくもオフサイドに引っ掛かった。
 ボールが回るようになると、息切れした東邦を展開力と判断の速さで押し込む。すると43分、ボールを回して一旦、左に開いた桑卓が受けて、すぐに中央の真希へ。と、正に一閃。左60度・距離35Mほどあった位置で、左足でトラップした真希は右足に持ち直すと、プレスが弱まったのを見て、その右足を振るう。すると、まさしく弾丸となったミドルが一直線にゴール右・ファーサイドネットに突き刺さったのだ。1−0。右手を突き上げる真希の姿が、そこにはあった。続く44分、再び清水のボール回しを経て、右から来たボールをPA手前で、池田がダイレクトで左へ斜めに捌く。裏に抜け出した岡村が追いついて左クロスを入れると、ニアにDFと町田が重なったが、ボールはネットに収まっていた。2−0。恐らくはオウンゴール。更に45分、右サイドのスローインを受けた町田が自らドリブルで持ち込み、急停止から小さく斜めに戻す。そこに一也が突っ込んだ決定機は、シュートミスで大きく枠を外した。
 本当に、トップの浦和戦4得点逆転劇を見るような終盤の叩き込むような得点場面。35分間攻め続けていた東邦としては、0−2というスコアは信じられないものだろう。清水は大会無失点。個人能力の差で2点差を付けた清水が、かなり有利に前半を折り返した。

東邦高校     清水エスパルス
8(4) シュート 3(2) ○桑卓、◎真希、×一也
3(0) 右クロス 3(1) ○一也、×渥美、×渥美
4(0) 左クロス 2(0) ×岡村、×岡村
1(1) 右側CK 1(0) ×岡村
0(0) 左側CK 1(0) ×池田
3(−)  犯OS  2(−) ・真司、・真司
8(0) ファウル 5(1) ・真希、・岡村、×真希、・真司、・岩本

[後半]
 2分、ロングボールをDFが競り落としたボールを近くの真司が拾い、反転して背中でスクリーンして溜めると、右へ展開。一也が上がってきて右クロスは町田に合わなかったものの、ファーで岡村が追い掛けてフォローし、戻したボールをPA手前左45度から池田がミドルを放ったが、僅かに右上に外れた。とはいえ後半、厚みのある清水の攻撃は、これぐらいのもの。試合内容を反映しない2−0というスコアだが、それは事実である。試合状況を考えたプレーは、望月強化育成副本部長が、常に強調するところ。何も無理する必要はない。ボランチとSBが攻め上がりを自重し、前線の選手だけで攻め切ることを目指す。例えば12分、中盤から真希のダイアゴナルフィードに一也が飛び出し、低い右クロスをPA内ファー奥で町田が合わせた。枠上に外れたが、たった2本のパスでシュートまで持ち込んでいる。

[5]続きを読む

05月08日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る