ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
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■データ集 2003年度
 ただ、残念ながら2人が組んだのは、525分間に留まり、悠輔復帰までは、阿部の相方探しに苦しんだ。主に組んだ真司の統計は、シュート本数で6位に入ったのみで、FWのそれではない。確かにドリブルという数字に残らない武器があるが、真司はアシストこそ若干増えたものの、クロスも含め、昨年より軒並み数字を落としている。他に、1年の八木が高い決定力を残したが、試合の趨勢が決まった後に交代出場で決めたもので、量の点で物足りない。仁科卒業の穴を痛感させられるが、それを補ったのがMFの得点力である。特に枝村は、昨年の1.5倍近い頻度でシュートを放っており、阿部が不調だった東海プリンスの前半戦では、エースの活躍を見せた。課題はミドルが多いせいでもあるが、45.5%の枠内率。最終学年を迎えた森安は、SBで前に出る機会が少ない中、ミドル中心とは思えない枠内率で、チームを救った。大瀧は昨年より数字が落ちたが、なお攻撃の中心である。
 チーム全体の傾向としては、高いシュート決定率が特長。昨年のチームと比べると、シュート本数や枠内率が落ちる中で、決定率は依然、高い水準を保っており、FW陣、特に阿部の奮戦が窺える。


▼アシスト
[90分間あたりアシスト数] 清水累計:1.41、相手累計:0.87
1.柴田( 0.44)、2.大瀧( 0.34)、3.枝村( 0.31)、4.八木( 0.25)、5.真司( 0.20)、5.阿部( 0.15)

[アシスト率(=アススト÷ゴール)] 清水累計:63.8%、相手累計:71.9%

 1年生の柴田がトップ。先発ではユース年代のプレッシャーに苦しむことも多かったが、途中出場でスペースがあれば、そのスピードとテクニックで決定的な仕事ができた。2位には、昨年のアシスト王・大瀧が。総数では変わらず首位だが、昨年に比べ半減した。慣れない右SHやCHでの起用が増えたこと、左SHで起用された際も、1年生が多く務めた右SHに比して、相手の警戒が強まったことが、要因か。代わって、枝村が昨年の5倍近い頻度でアシストを記録、浩太から司令塔の座を引き継いでいる。
 全体的にゴールにアシストが絡む確率が低く、独力でゴールを奪う傾向が見受けられる。


▼クロス
[90分間あたりクロス成功数] 清水累計:5.42、相手累計:3.22
1.八木( 1.51)、2.谷野( 1.47)、3.柴田( 1.04)、4.岡村( 0.99)、5.森安( 0.84)、6.大瀧( 0.81)

[90分間あたりクロス数] 清水累計:19.1、相手累計:15.2
1.上埜( 5.26)、2.柴田( 4.08)、3.大瀧( 4.04)、4.谷野( 3.07)、5.岡村( 2.69)、6.森安( 2.60)

[クロス成功率] 清水平均:28.3%、相手平均:21.2%
1.八木(74.2%)、2.谷野(47.9%)、3.村越(38.9%)、4.枝村(37.8%)、5.雄也(37.7%)、6.岡村(36.9%)

 成功数(頻度)トップの八木は、やや対象数が少なく参考記録気味。FWとして前線に位置しながら、ロングボールから巧く裏に抜けて、それを折り返す動きが見られた。右SHのポジションを激しく争った谷野と柴田は、量の柴田、質の谷野という構図が見られる。縦突破からクロスの形を持つ柴田、強靱な体で相手を押し退け、視野を確保してクロスを上げる谷野、と言えるだろうか。キックに自信のある上埜や大瀧は、少しぐらいマークが付いていても、巻くクロスでブロックされずに、積極的に上げてくるタイプ。本数は多いが、サイドを抉ってマイナスのクロスを上げる割合が少ないため、成功率に劣る。その成功率では、サイドアッタカーの他に、高精度ロングフィードを装備する村越と、盛んに中盤の底から飛び出して相手に的を絞らせない枝村が、上位に名を連ねた。
 チーム全体としては、本数が減った一方、成功率が向上。浩太が抜けたため、サイドを崩すような展開力が落ちたが、最終学年を迎えた阿部が、ターゲットマンとして機能した、と分析できるだろうか。対戦相手の累計クロス数が激増しており、加えて相手の成功率も向上(=自軍の阻止率が低下)、昨年に比べサイドの守備に脆さを見せていたことを伺わせる。


▼反則・警告
[90分間あたりファウル数] 清水累計:16.9、相手累計:15.5
1.悠輔(3.01)、2.岡村(2.78)、3.阿部(2.72)、4.村越(2.66)、5.森安(2.52)、6.八木(2.52)

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03月31日(水)
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