ID:70753
えすぱっ子
by ひかる。
[1244649hit]

■旧正月企画 「マルチロールを考える」
 外部参入組の日高は、自ら最大の長所である突破力を、ひたすら前面に押し出すことで、ポジションを確保していった経緯がある。そのため、多くのポジションで試される機会がなく、プレー自体も、汎用性の高いものとは言えなかった。だが、同じような経緯を辿った太田に比べ、昇格を逃したの理由は、むしろスペシャルな部分…突破力で後れを取ったからである。サイズのある日高の方が、むしろ潜在的なマルチロール性は高かったろう。

MR指数19 高山純一 (5期:19歳) CB・リベロ
 高山も今ひとつ、中途半端な印象のある選手で、ストッパーとしてはサイズの不足から空中戦に脆さを見せ、リベロとしては、周囲を動かすコーチングが足りない。大学1年にして、筑波のインカレ優勝に貢献した通り、地上戦の機動力と1対1には、ズバ抜けたものがあるのだが。実際、所属チームでは終始守備の要を担ってきたが、選抜チームの監督には起用方の難しい選手だったようで、U-17代表や国体静岡選抜に選出されながら、出場機会を与えられなかった。

MR指数20 市川大祐 (1期:23歳) 右SB
 少年団時代はFWも務めた市川だが、清水入りしてからは常に、右SBを務めてきた。しかし、大柄ながら機動力に富む選手というのは、ポジションチェンジの誘惑に駆られるらしい。アルディレスが左SBに起用したのは、右に安藤がいたからだろうが、選抜チームではCBやボランチなど、およそ適性があるとは思えないポジションでも、試されている。そのためMR指数が幾分、大きくなったが、基本的にスペシャリストの選手と考えてるべきだろう。

MR指数20 村越大三 (7期:17歳) CB・右SB
 昨年のユースの成長株、村越。春先は右SBやボランチなども試されたが、6月以上はCBの定位置を確保した。池田と同様に運動能力が高く、1対1で相手を封じる点で、国見戦などで大きな成果を残した。ただ、池田ほどのサイズがないため、スペシャリティに劣る。一方で、高精度フィードという池田にない武器を有しており、昇格を睨んで今一度、右SBなどの新たな可能性にも、挑戦していきたいところ。

【 中間的選手、またはユーティリティー候補生 】
MR指数21 太田圭輔 (2期:22歳) 右MF・右WB・FW
 日高の項でも書いたが、太田も外部参入組というビハインドがある分、最大の武器である突破力を、ひたすら高めることで、昇格に辿り着いた。マルチロールに目覚めたのは昇格後のことで、甲府にレンタル移籍した際、ワントップとしてチーム得点王の活躍を示し、昨年は左WBなどでも試されている。クロスに加え、強烈なミドルがある点と、ボールを止める基本技術が確立している点が、プレー幅を広げている。

MR指数21 深澤良輔 (4期:20歳) ボランチ・トップ下・左MF
 帯に短し、たすきに長し。優雅な対角線フィードを武器にボランチに置けば、守備力が不足し、創造性溢れるセンスに期待してトップ下に据えれば、判断の速さに課題を残し、スペースを与えて足技を披瀝すべくサイドに置けば、突破力が足りずに起点となりきれない。あと一皮剥ければ、正にマルチロールの申し子になりうる素材だったのだが。

MR指数22 鈴木隼人 (3期:21歳) CB・左SB
 Jrユース時代には、キレ味鋭いドリブラーとして鳴らしていた隼人だが、ユース以降は、すっかり大きな展開に長けたボランチとして定着した。国体でトップ下を務めたり、昨年のトップやサテライトで左WBや左MFで使われたりもしていたが、ドリブルとミドル砲がより活きる一方で、走力がある方ではないので、ボランチのパフォーマンスからは落ちる。密かにユース時代のアルゼンチン遠征で、長沼と組んでCBでプレーした経験もあったりする。

MR指数22 佐野克彦 (9期:15歳) CB・左SB

[5]続きを読む

02月02日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る