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えすぱっ子
by ひかる。
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■Jユース杯 決勝トーナメント ジェフユナイテッド市原戦
 今年の清水は公式戦、先制された試合は全敗である。先制された試合が2試合しかないのも、凄いのだが…。未解決の課題に再び直面した。この試合はその後、一見ボールを支配しているように見えるが、クロスを上げるのはFWの仁科や阿部、シュートはボランチ大瀧の強引なPA角からのシュート。ポジション本来の仕事ができていないところに、焦りが見受けられる。一方の市原は周到に耐えながら、ドリブラーのFWが効果的にサイドを崩そうとする。
 膠着状態が続いた後、37分、半田から清水の右サイドにスルーパスが通り、首藤がフリーでのクロスはファーに流れたが、そこでファウル。その流れから市原は右CKを得る。38分、ショートコーナーからクロスを入れるがDFが跳ね返し、リバウンドのトラップ処理を戸惑うのを枝村がカット。そのまま中央を20Mほど駆け上がると右に阿部、左に仁科の3対3。中央枝村の選択は35Mロング。ゴール上部を狙ったシュートが放たれたが、GK塚原、集中を切らさず、これを両手でキャッチ。
 これで流れを取り戻すと、清水は再び右サイドから形を作れるようになる。41分には、中央に切れ込んだ拓也とポジションチェンジし、大瀧が右に開いて受ける。そこから中に切れ込むと、咄嗟の切り返しで阿部にマイナスのパス。阿部とDFが交錯し、ボールがこぼれるが、それをダイレクトで仁科がシュート。右45度からのボールは、しかし弱すぎ、GK正面できっちりと受け止める。
 その後も枝村のワイドな展開から、拓也がドリブルを披露するが、ロスタイム、清水DFのクリアボールを拾った半田が左サイドに捌くと、そこに八角。深くドリブルで抉って切り返し、細かく折り返すと、そこに近寄った向後がターンで渡邊を振り切りシュート。しかし、その空いたシュートコースの正面には海人。ガッチリとキャッチ。残りは大きく動くことなく、前半を終えた。

市原        清水エスパルス
7(3) シュート 4(2) ×大瀧、○枝村、○仁科、×仁科
4(1) 右クロス 6(0) ×天野、×拓也、×阿部、×天野、×拓也、×枝村
2(0) 左クロス 3(0) ×真司、×真司、×仁科
3(1) 左右CK 1(0) ×枝村

[後半]
 後半開始。逆転という未到の難題に立ち向かう清水は、いきなり飛ばす。まず2分、真司の左に枝村が回り込んでパスを受けると、丁寧なセンタリング。PA外で阿部が受けると、次の瞬間、ミドルシュート。豪快、だがゴールの上に飛んでいった。10分には、自陣左から森安が一気にロングフィード。ペナルティボックスの右角付近で仁科が頭で落とすと、そこに拓也。鮮やかなミドルだったが、GKの守備範囲であった。
 それでも運動量に勝る清水は、ボランチの大瀧・枝村や仁科がサイドに流れてチャンスを作るが、なかなか決定機を導けない。そして14分、ゴールまで35M距離でキープする大瀧が倒されFK。クイックリスタートがやり直されると、やはり早いタイミングで入れたボールに、ニアで渡邊が合わせたが、当たりすぎてコースを変えてしまい、横へ外れる。

 追い掛ける清水と、後方に人数を掛けていなし、時折前線の鋭いドリブル突破で牽制する市原。先に運動量が落ちるのがどちらか、それは必然だった。阿部の身体能力や仁科のテクニックに耐える市原DF陣も疲労は濃いが、消耗戦に音を上げたのは清水の中盤。枝村=八角ではあったが、拓也≦小西、大瀧<工藤、真司≪半田という構図。
 中盤が失われ、清水の攻撃は低い位置から阿部の頭を狙う、単調なものとなった。一方の市原。彼らは消耗した相手から高い位置で奪い、簡単に最終ラインの裏を狙う。それは浩太に率いられた清水が、夏のJヴィレッジで存分に披露した姿である。中盤での勝負は決していた。交代投入された岡村と上埜も、結局市原の中盤対面の相手を上回ることはなかった。

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12月23日(月)
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