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ビバ彦♂日記
by ビバ彦
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■「松浦亜弥コンサートツアー2005春101回目のKISS 〜HAND IN HAND〜」@中野サンプラザ(050505昼の回)を見る。
大雑把な印象を以下に記す(SLはこちらを参照しました)。
演出の妙が後浦ライブとは雲泥の差。思わずステージに引き込まれる創意工夫が感じられる美術、
照明、REMIX等の複合的な演出。中でも前半の照明の効果は素晴らしい。以前も指摘したが、
巨大モニタを撤去する事によって、ライティングがステージを彩る一層重要なファクターとなる。
そこで曲の世界観にあわせた変幻自在のライティング。まさに目を奪うとはこの事だろう。
素直に賞賛したい。
その演出の軸となるべき肝心の松浦ボーカルはどうかと言うと、これは残念ながらやや生彩を
欠く部分も無きにしもあらず。03年秋ツアーの押さえるような、捏ねるような節回しが復活
してしまっていた。腹で歌うのではなく、喉と鼻で音程を安定させようとすると、あの粘っこい
歌唱法になるのだろうか。詳しくは知らないが、快を感ずる事の少ない歌唱法ではある。
額面通りに受け取れば、昨日深夜三時までの生放送ラジオから10時間しか経っていない事、
また連日のライブでの疲労の蓄積、またこれからも未だハードなスケジュールが待つ事
(10日間で15公演! うちソロが7公演!)ーーそんな状況を鑑みれば、100%を出せ
というのが無理な注文というもの。疲労もあるだろうし、スタミナセーブもあるだろう。
とにかく大エースには完投してもらわねばならぬのだ。
一曲目「Yeah!めっちゃホリデイ」から粘り唱法が目立つ。「ね〜え?」は相変わらず歌えず。
いい加減にこの曲を歌いこなして欲しいものだ。しかしながら、五曲目「渡良瀬橋」は完全に
勘所を掴んだのだろうか、あるいは聴かせどころと思ったのか、素晴らしい出来。繊細で
伸びやかなボーカルが、過去を振り返る感傷的な感情を、肯定的で普遍的なそれにさえ
高めており、夕日を思わせる照明の効果も相まって豊穣な世界を創り出していた。
今ツアーでの白眉「ドッキドキLOVEメール 」アカペラバージョン後半が、クラップハンズを
入れたゴスペル調のアップテンポへと変化していた。これはツアー前半には無かった。
聞けば愛知厚生年金からとか。歌手のライブに来ている事を実感、嬉しくなる。
中盤、メロン記念日の「赤いフリージア」が今コンサートでのベストシングだったか。
今ツアー前半で聴いた時よりも、しなやかかつソウルフルな歌唱で思わず唸らされた。
歌唱後の「この曲(『赤いフリージア』)ちょうだい!」という松浦の台詞にシングル近作への
思いが込められている、と勘繰りたいところ。
折り返し地点での「This is 運命」から「恋愛戦隊シツレンジャー」への流れに興奮。
CDの時点ではしょうもない企画先行型シングルとしか思えなかった「シツレンジャー」だが、
この流れで聴くとなかなかの「エナジー」(笑)を放つアップテンポナンバーだと感ずる。
ライブでのこうした変化は嬉しいもの。またひとつ極私的想い出が刻まれた曲が誕生した。
「桃色片想い」「LOVE涙色」あたりは流しているような印象。「I Know」のコール&レスポンス
も大声になると音程を外し気味。次曲「絶対解ける問題X」ではシャウト部分が完全に音を外す。
流石にお疲れか、と思っていたら最後のシャウトで場内暗転とともに松浦が崩れ落ちる。
実はその部分は見えなかったのだが、数人の話を総合すると、暗転と同時に前のめりに倒れ、
這って中央のステージ出入り口に戻って行ったそうだ。
余りにもタイミングがバッチリなので「ネタ」だと思った向きもあったようだが、
どうやら本当のアクシデントのよう。倒れた原因はおそらく酸欠、貧血の類いだろうか。
元々がハードなロックなのに、曲の後半に、舞台中央から上手袖まで、約15メートル程を
文字通りの全力疾走、ダッシュしていたから。 それとも腰でもやったのだろうか。
前者であって欲しいものだ。
しかし「あやや」コールの中、二分程して出て来た松浦は元気で、「みんなが熱すぎるから」
云々と昨秋の吉澤発言を思い起こさせるような事を言っており、思わず苦笑(もちろん心の中で)。
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05月06日(金)
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