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ビバ彦♂日記
by ビバ彦
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■昨晩は
mixi関係のイベントに行こうと思っていたのですが、諸々手配しているうちに
終電を逃してしまいました。
なので昨日の深夜はキャプったファイルを見たりエンコしたりしてました。
Mステを見た感想。松浦亜弥さんは、「YOUR SONG〜青春宣誓〜」の歌い方がやや
変わったような気がします。HEY!X3の出演時の歌唱は――ソウル風のフェイクなんか
を入れている割には――軽さオンリーでコクが今ひとつ感じられないと思ってしまった
ものですが、昨日のMステでは、軽やかさベースの中から自然とコクというか重み・
説得力が出てきていたように感じました。 歌声に粘性の伸びが入ってきているのを
観取しました。
率直に言って、本作は定型過ぎて過剰な部分がひとつもなく、余り評価する気に
なれないのですが、こういう変化があると嬉しいですね。曲に対する想い入れも
出てきそうです。松浦さん、早くも本作をモノにしてきたということなのでしょうか?
(「歌唱法」の問題ではなく、単なる「出来」の問題かもしれませんが、ヲタ故、
大げさに評価します。お目こぼし下さい)
売文を生業とする評論家の方々はCD音源やDVD音源を基に本作を判断される
のでしょうけれど(もちろんそれも故なきとはしない、ではなくそれこそ真っ当な
判断法でありましょう)、こうした事例に出会うと、ヲタならではの愛情に満ちた
微細な観察眼による解釈、これもまた看過し得ぬ面白みをもっていると、改めて痛感
します。こうした細部は正史には残らないでありましょうし、偏見に満ち満ちている
ものでもありましょうが、しかし矮小なディテールをも愛情を込めて嘗め尽くす
ヲタ眼の幸福(ヲタ的眼福)を今一度称揚したいものであります。もちろん、
そうしたヲタ的観察眼の醍醐味も、全ては松浦亜弥さんの歌唱がポジティブに変化
し続けているが故であります。対象が観察に値するほど変化していない時にはこうした
発見はありえないでしょうから(その場合、「ヲタ芸」などのヲタの身体的パフォーマンスに
発展するものと思われます。松浦さんのライブではヲタ芸者があまりいないのは、
「聴ける」歌声を彼女が発するからに他なりません)。そう言えば、松浦さんは「草原の人」や
「ね〜え?」の時も、時期によってかなり歌唱法が変わっていたと記憶しています。
しかし、かつてつんく氏の作詞法において素晴らしい特徴のひとつだった、時代がかった
大文字のスローガンと取るに足らない日常感覚との絶妙な混交(ex.「LOVEマシーン」
「ザ☆ピ〜ス!」)といった描写は、彼の作品の中ではもはやすっかり失われている
ようです。例えば本作の詞は、全編が抑揚を伴わない教科書的なスローガンで埋め
尽くされている、と言わざるを得ません。おそらく往時のつんく氏なら、どこかで
意表をついた表現をしてくると思うんです。関西ドメスティックなニヤリとさせられる
フィーリングを持った表現で。例えば、「ほんの些細な励ましや/ただ日常の冗談が」
という一節、ここ辺りが本命。「些細な励まし」もしくは「日常の冗談」をつんく流の
ボキャブラリーで言い換えたんじゃあないでしょうか。もしかしたらこの部分では
ないかもしれません。ただ、「YOUR SONG〜青春宣誓〜」という作品の詩の世界は、
全編これ平板な教科書的美辞麗句でしかない事、これは間違いないと思います。
ひっかかりがないので何度も噛む気にならないのです。他の近作を鑑みても
「BE ALLRIGHT」や「浪漫〜DEAR MY FRIEND〜」といった作品では、本当に単なる
教科書的なスローガンの連呼になってしまっていますよね。これはつんく氏が彼独自の
庶民性、「四位狙い」の感覚を失ってしまったからなのでしょうか? 残念であります
(近作の詞では「愛あらばI'ts All Right」はスローガンと日常の往還が感じられ
て比較的好きなのですが……申し訳ない、サウンドがやや苦手であります)。
また、こうした表面的美辞麗句世界が逆立ちした結果が、「女子かしまし物語」の
詩世界でありましょう。個人的には嫌いになれないサウンドですが、詩は、ひっかかかりを
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07月17日(土)
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