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ビバ彦♂日記
by ビバ彦
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■松浦春ライブ初日雑感
「松浦亜弥コンサートツアー2003春〜松リングPINK〜」初日松戸公演(松戸森のホール21)を昼夜二回見る。
いずれも素晴らしかった。最も驚愕させられたのは、不出来だと思っていた「TWO」収録の新録曲が、
このライブでは見違えるほど生き生きとした曲に生まれ変わっていた事。あの糞アルバムの糞曲どもが実は
あんなにかっこいいなんて…。つんく氏は「TWO」リリースの際のプレスシートで「ライブを念頭にアル
バムを作る」旨の発言をしていたが、まさにその目論見が見事に現実化していた。制作に当たってのそうし
た真摯な言葉を凡庸なマスコミ向けの美辞麗句としか思えなかった自分の不見識に恥じ入るばかり。
今でもCD作品としての「TWO」というアルバム自体は失敗作という評価には代わりはない(評価軸:前作
「First Kiss」に比して、同時期にリリースされたハロプロ諸作品に比して、リリース時点での松浦亜弥とい
うパフォーマーの声とキャラクラーに合致した楽曲かどうか等…)。だが、松浦ライブでの演目の集蔵体と
して「TWO」を見ると、非常に魅力的な作品集に変貌し始めている。
ある一つの作品が目まぐるしく様々な評価軸を得る。これこそ同時代芸術の醍醐味に違いない。そして今回の
ツアーにおいても、新しい評価軸をもたらす肝心の松浦のパフォーマンスはアグレッシブに新しい方向に
成長し続けている、と感じざるを得なかった。


その他、目に付いた印象を記す(ネタバレ含む)。

「草原の人」の歌唱法がミュージカルともまた異なっていたように感じる。ミュージカルでの歌い上げるような、
ある意味大仰なテイストをトーンとした歌唱から、松浦の爽やかな声質(「Yeah!めっちゃホリディ」で効果的に
使用)をメインとしたテイストに変貌。さらに、これまではややもするとファルセット部で停滞する印象があったが、
昨日は上手く歌い抜けていた。シングルCDからTV出演、ライブDVD、そしてアレなものまで「草原の人」の各種
音源を聴き返したが、昨日の形がベストだと思う。これでほぼ完成形か。

セットは昨年の「First Date」(公園を模したセット)とは異なり、具象的なテーマは感じられず。具象的な
舞台装置としては、セット中央上部のプロジェクター画面の脇にフィルム状の穴があいており、ある種の映画、
ビデオ投影模様をイメージしていることくらいか。その他のセットはライティングやその他の舞台装置を効
果的に使用するために配置されていたように思う。機能重視? セットが上手く生かされていた曲としては、
「元彼」と「SHALL WE LOVE?」が印象に残る。前者では上記の映画館スクリーン的プロジェクター に投影
された夜景が失恋バラードの悲哀に良くマッチしていたし、後者では白を基調としたライティングがアダル
トな曲調に拍車をかけていた。

全体の進行。ビデオを挟んだ演出もテンポよく好感を抱く。ただ、パッケージ化が進み過ぎると歌唱以外で
のライブ毎の差異がなくなってしまう気も。松浦はみずからの言葉で喋ることの出来るタレント故、自由裁
量に任せる余地を残して欲しい。昨年春のように10分近く喋り続けさせるってのは、演出側としては忸怩た
る想いがあるのだろうか? あれはあれで最早“伝説”だと思うが…

昼の回では、後半の「The 美学」から松浦のボーカルが急激にトーンダウン。全く声が通らなくなる。
CDTV10周年SP(030402)での「桃色片想い」で声が通ってなかったので危惧していたが…。スタミナ、
ペース配分? 夜の回では「The 美学」にやや違和感感じるも声のハリは最後まで持つ。昼の回の後半の不
出来は去年もよくあった次の回を考えてのスタミナ温存か? 「The 美学」で松浦の声、昼夜ともキーが
あってないような気がした。同行者に尋ねるも賛同せず、勘違いか。

夜の回では視覚的にも音響的にも最高なミキサー席の真後ろの席。すると「アイさが」でおなじみのZ社の方
や振り付けのYoshiko先生が前の席に。Yoshiko先生はさすがにプロの目でライブをチェックしているようで

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04月07日(月)
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