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ビバ彦♂日記
by ビバ彦
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■呪われた部分
「冷徹な学問研究を続行する上では、その対象がもはや無感動を許さず、
それどころか熱狂せしめるものとなるところまで行き着くことは、なるほど危険である。
というのは、わたしが考察しているのは、地球を活気づける沸騰状態であるが、
それはまたわたしの沸騰でもあるからだ。従ってわたしの考究の対象は主体そのものと、
いやより正鵠を期せば沸騰点にある主体と区別できない。」
松浦亜弥の放つ強すぎる輝きが、G・バタイユが語っていた地球に蔓延する
過剰エネルギーの理論的根拠としての「一方的に与える太陽」に近いイマージュだと思って
「呪われた部分」を再読していたところ、こんな一文を発見。高校生の俺は綺麗に
アンダーラインを引いていた。
「地球」と「ヲタ」を取り替えると翻って俺の仕事の方向性になるのか?
それよりも言語行為論的な意味でのパフォーマティブな現実生成作用が重要な
ような気もするし。主体と対象ってターム自体がどうかとも思うしな。
まぁ、バタイユの研究なんてその中身は文学的な比喩の羅列にしか過ぎないが、
しかしその比喩が人を突き動かし、金を産み、文化として親しまれているのもまた
事実。こんなレトリックの解読格子を精彩にするためだけの理由でおフランスへ
税金で留学できちゃう人もいるし。訳は生田耕作。
02月19日(水)
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