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活字中毒R。
by じっぽ
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■GREEが「ソーシャルゲームの運営で、つねに注意していること」
『週刊東洋経済』2010年10月9日号(東洋経済新報社)の記事「モバゲー・グリー・ミクシィ 疾走!3大SNS」より。
【グリーの主力タイトルの一つの育成ゲーム『クリノッペ』等を開発した、荒木英治・メディア開発本部ソーシャルネットワーク統括部長は言う。「もともとSNSを活性化させる仕掛けとしてゲームを導入した。知らない人同士でも、ペットをきっかけに会話が弾むことはよくある。これをSNSに導入した」。
『クリノッペ』は、ユーザー同士がペットを交流させながら育てていくところがポイント。衣装などを有料アイテムとして販売する仕組みだが、子ども同様に『クリノッペ』に手を掛け、他人に見せびらかしたくなるという心理を突いている。
また、運営でつねに注意しているのが、「無料ユーザーでも楽しめること」(荒木氏)。全ユーザーに占める課金ユーザーの割合は業界平均で8〜10%といわれるソーシャルゲーム。課金ユーザーと無料ユーザーで有利不利の差を付けすぎると会員の広がりを欠く。
ソーシャルゲームのユーザーがお金を払うのは、”優越感を得る”ためであり、優越感の対象となる無料ユーザーが少なければ、結果的に課金ユーザーも増えないわけだ。
「ソーシャルゲームは、既存のゲームユーザーとは違う市場に刺さっている。ソーシャルゲームを既存ゲームの延長線上にある市場ととらえたら見誤る」。こう語るのは、ディー・エヌ・エーの小林賢治・執行役員ソーシャルメディア統括部長だ。
ディー・エヌ・エーはSNS「モバげータウン」を運営する中で、無料のライトゲームを主力コンテンツと位置付けてきた。しかし、昨年後半から、一気にソーシャルゲーム主体の運営に舵を切った。グリーに先行を許していたものの、すでにモバゲーで囲い込んでいたゲーム好きのユーザーに見事に刺さり、昨年(2009年)10月リリースの『怪盗ロワイヤル』は大ヒットタイトルになった。
携帯電話ならではの特徴が織り込まれている点も、携帯電話用ソーシャルゲームの特徴だという。「ゲーム専用機やパソコン用のゲームは、1回始めたら1時間程度は腰を据えて行うのが普通。これに対して、携帯電話のソーシャルゲームは1回3〜5分程度を断続的に行うもの。この時間である程度の達成感をもたらす必要がある」(小林部長)。
また、「頻繁にゲームバランスのチューニング(調整)を行うことが、継続的に利用者を拡大させるポイント」とも言う。ソーシャルゲームは多くのプレイヤーが同時に参加するゲームのため、初心者・ライトユーザーと、ヘビーユーザーが入り交じる。このとき、ライトユーザーが、バトルなどでヘビーユーザーの”カモ”になってしまうようでは、市場を拡大できない。その一方で、ライトユーザーに合わせていれば、課金収益の核となるヘビーユーザーに飽きられる。
この相反する要求に応えるため、ゲーム内のユーザーの活動状況に応じて、難易度はアイテムの流通度合のバランスを時間単位で調整しているのだ。
調整の単純な例はユーザー同士の強さのバランス。極端に強くしすぎてはならず、逆にある程度の強さには、比較的容易に達成できなければならない。
アイテムの価値の調整も重要。ゲームが進むにつれてユーザーの経験値(利用時間)は必ず上がるので、経験値に応じて与えるポイント(アイテムの購入に使える仮想通貨)はインフレを起こす。したがって定期的に、一定程度のデノミが不可欠になるが、調整を間違えると反発を買うため、さじ加減が微妙だ。
バランス調整は多くの場合は気付かれない程度の微調整を繰り返すレベルだが、ゲームの根幹を変えるほどの変更を行ったこともある。それによってまったくの不人気タイトルが一気に人気化することもあるという。「ユーザーの動きに応じて、PDCAサイクルを異様なほどの超高速で回すのが、ソーシャルゲームの運営だ」(小林部長)。】
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ちなみに、引用部の最後にある「PDCAサイクル」とは、【事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する】(Wikipedia)というものだそうです。
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10月23日(土)
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