ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「アフィリエイトで手っ取り早く月30万円を稼ぐ方法を教えます」
『ブログ論壇の誕生』(佐々木俊尚著・文春新書)より。

【アフィリエイトをめぐる現状を、少し説明しておこう。
 アフィリエイトが最初に登場したのは割合と古く、1996年にまでさかのぼる。発明者はオンライン書店のアマゾンだ。以下のようなエピソードがある。
 ――アマゾンの創設者であるジェフ・ベゾス氏がある日、パーティでひとりの女性を紹介された。彼女は、ベゾス氏に言った。
「わたしは離婚に関するホームページを作っていて、かなり多くアクセス数を稼いでいるの。このサイト上で商品を売ったら儲かると思う?」
 ベゾス氏は答えた。「そりゃ儲かるかもしれないけれど、商品を売るためには倉庫も必要だし、決済の仕組みも作らなければいけないからたいへんだと思うね」
 すると女性は、冗談交じりにこう返した。「じゃあ私のサイトでアマゾンの本を売るのはどう?」
 この会話がヒントとなって、ベゾス氏は個人サイトで本を紹介してもらい、その売り上げに応じて報酬を支払うというアフィリエイトを生みだした。
 アフィリエイトは従来のテレビCMや雑誌広告、あるいはウェブサイトのバナー広告と比べても、広告主にとっては突出したメリットがあった。商品がそのアフィリエイト広告によってどれだけ売れ、どれだけのコストを必要としたのかが一目瞭然で、費用対効果を簡単に計算することができたのだ。テレビや雑誌、新聞など従来型の広告宣伝がかなりギャンブル的な要素を持っているのに対し、アフィリエイトであれば、売れた分だけ広告費を支払えばいいからだ。広告主にとっては、非常に事業計画の立てやすい仕組みになっていたのである。グローバリゼーションが進み、企業のコストがあらゆる面で削減されている中で、2000年以降、アフィリエイト広告は急成長し、インターネットの広告モデルの中でも大きな位置を占めるようになったのだった。

 そしてこのアフィリエイトというモデルは、驚くべき玉石混淆の世界であり、最北の地にはアフィリエイトを機械的な金儲けツールとしてとらえ、徹底的に利用していこうというビジネスもある。
 たとえば「月収10万円を軽くクリア」というキャッチフレーズで、「ブログアフィリエイト成功マシーン」というソフトを5250円で販売しているサイトがある。キーワードを指定して作成ボタンをクリックするだけで、この「マシーン」が自動的に記事を作成してくれるという。利用者はその記事をアフィリエイト広告を自分のブログに貼り付けるだけで良いというわけだ。
 おそらくはインターネットを巡回し、利用者が設定した広告キーワードに適合したウェブのテキストを、どこかのサイトからコピーしているのではないかと思われる。たとえば「自動車」というキーワードを設定しておけば、自動車に関連した記事を探してきてコピーし、自動車関連のアフィリエイト広告とともにブログ上に自動的に貼り付けるような仕組みになっているのだろう。

(中略)

 実際、このようなソフトを使って更新したと思われる、非常に中身の薄いブログは、インターネット上に爆発的に増えている。なぜ人があまり訪れないような、このようなサイトがあふれているのだろうか? こんなサイトを作るよりも、リスペクトをきちんと打ち出した良質なアフィリエイトブログを作った方が、自分のためにも人のためにも役に立つのではないだろうか?
 その疑問に答えてくれる明快な文章が、「PLAMO WEB2.0」のサイトに記されている。
「アフィリエイトで手っ取り早く月30万円を稼ぐ方法を教えます。その方法は、実にシンプルでとてもパワフルです。それは…『月3000円稼ぐサイトを100サイト作れば良いんです!』どうです? 簡単でしょう? 『月3000円稼ぐサイト』というのは、ちょっとコツを知ってしまえば誰でも簡単に作れます。
 はっきり言いますが、サイトの量産は手っ取り早く稼ぐための唯一の方法です」

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12月01日(月)
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