ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ちなみに、我々の業界ではこれらをねつ造と呼ばず、”微調整””演出”と呼びます」
『週刊プレイボーイ』(集英社)2007/2/12(No.7)号の特集記事「TVはこんなふうに嘘をつく!」より。

(特集記事中の「下請けテレビマン懺悔”あるある”座談会」という記事の一部です。参加者は、中小番組制作会社のAさん、大手番組制作会社のBさん、フリーディレクターのCさん)

【B:ところでみなさん、ねつ造なんて正直、日常茶飯事でしょ?」

A・C:もちろん!

C:例えば、番組のコメント取り。信憑性を高めるために大学の先生とかに取材に行くんだけど、根底から覆されることを言われるなんてしょっちゅう。血液型の番組で脳の権威の先生に取材に行ったのに「血液型の性格診断なんて信じてません。脳の中で性格をつかさどる部分には血液は流れていない」って丁寧な説明で完全否定されちゃったり(笑)。でも、少しでも曖昧な答えがあれば、すかさず「いや、それはこういうことですよね。それを先生のお言葉でもう一度」って、こちらが引き出したいコメントに誘導尋問して、なんとか形にしてる」

B:今回の件での一番の失敗は、みんなが知ってる「納豆」に目を向けたことかな。誰も知らない食材を扱っておけば、へたに検証なんかされなかっただろうに(笑)。
「美容」と「健康」モノは怖いんだ。数字は取れるけど、視聴者はもう小さなことじゃなかなか驚かない。かといって、大きな発見を求めちゃうと今回のように無理が出ちゃう。
 ともあれ、視聴者の方々には「画面で外国人がしゃべってる映像には気をつけろ」ってことを言いたい(笑)。視聴者が検証しようがないということで、製作者側が勝手に訳してテロップ出してることもあるんだから。

A:じゃあ、なんでねつ造するかっていうと、カネも時間もないから。カネは、例えば『あるある』クラスだと最低1億円。テレワークの段階で5千万円。それを800万円くらいで下請けに振る。ロケとか取材には「ディレクター、カメラ、アシスタント」の3人ひと組で行くのが普通なんだけど、数年前は予算がそのひと組あたり1日14万円だったのが、今は8万円なんて額に下がってる。これで人件費だけじゃなく機材代・ガソリン代、それと会社の儲けを出さなきゃならないから、カツカツ。
 それで制作日数が延びると、その分費用もかかるから、その日で取材が終わるように無理して結論を作っちゃう。
 でも、だいたい、なんでもともと数千万円の予算を持つ番組が末端のたった数万をケチるのかがわからない。
 そんなことだから人員不足も深刻。請け負う番組数は増えてるのに、新人は3K仕事に嫌気が差してすぐ辞めちゃう。ちなみに、テレワークも離職率は高いですよ。

B:でも、制作会社の人間は局の人間に対して絶対「できない、おかしい」とは言えないしね。そんなこと言えば、会社は仕事外されるし、死にそうに苦労して下積みから這い上がった人間は、またツライADに格下げされちゃうこともある。ADって、相変わらず毎日寝れずに月給17万、先輩のパシリに合コンのセッティングっていう世界で、マジでつらいからね。

C:一方で局の人間って、会議と管理するのが仕事で現場を知らないヤツがらけ。そんなヤツに限って無茶な命令を出すんだよね。

――実際に、『あるある』以外で、みなさんが見聞きしたねつ造を教えて。

C:ある健康系番組でコンタクトレンズの恐怖を扱った時のこと。スタジオ収録に出演したタレントのコンタクトの汚れを調べたら、アイドルもお笑い芸人もあまり差が出なかった。そこで、お笑い芸人のものはワザと汚して、かつフォトショップでさらに修整。極端な差を作ったこともあったな。
 骨格の病気を扱った時も、医者が用意した症例写真がインパクトに欠けるので、オーバーに関節を曲げた写真を撮って差し替えたり。

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02月04日(日)
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