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活字中毒R。
by じっぽ
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■「ガリガリ君」伝説!
「オトナファミ」2006・SUMMER(エンターブレイン)の記事「祝・発売25周年!ガリガリ君が生まれた日〜ガリジェクトX」より。
(「ガリガリ君」を販売している赤城乳業株式会社の常務取締役開発本部長・鈴木政次さんへのインタビューの一部です)
【インタビュアー:ガリガリ君はどうやって誕生したんですか?
鈴木常務(以下鈴木):実はガリガリ君を発売する前に、1億本も売り上げていた大ヒット商品”ドルピス”っていうのがありましてね。ところが、'79年ごろ、アイス業界で30円の商品を50円に値上げしようという流れが起こりました。で、30円の商品が主力だった当社も30円商品を廃止しました。しかし他社さんがまだ30円商品を販売している中で、うちの会社だけ主力の30円の商品をやめて50円の商品に切り替えたもんだから、商品がまったく売れない。それからケチがついて2年くらい何もヒット商品が出てこない。新商品は失敗続き、工場もストップしちゃって「このままではヤバいな」という状況でした。何としてでもヒット商品を出さなければいけないと思って考えたのが、”赤城しぐれ”をワンハンドで食べてもらうというアイデア。それで、かき氷をゼリー状に固めたものを'80年に発売したら、ものすごく売れたんですよ。ただし、クレームの嵐。かき氷にスティックを差しただけだから、袋の中でグズグズになっちゃったんだな。その善後策として、薄いキャンディーの膜を作る"シェル"と、その中にかき氷を入れる"コア"という考えが生まれた。フレーバーはその当時、一番馴染みがあったソーダに決定。ソーダの香りと清涼感のある色を出すには苦労しました。
インタビュアー:無色透明なソーダを、水色にした理由を教えてください。
鈴木:当時は何か色がついてないと価値がないと思われていて、真っ白の商品は売れなかったんだよ。だったら、ビジュアルという価値観をつけようということで、空と海に共通している色ということで水色に決定したんですよ。「デカい・ウマい・当たりつき」っていうことが、25年前から変わってないガリガリ君のよさ。当初は、現在より若干当たりの確率が高かったんだよ。また、各メーカーが50円商品を60円に値上げする時に、前回の反省を踏まえてガリガリ君だけは値上げを1年間ガマンしたことも子供たちから支持されたよね。
インタビュアー:ネーミングの由来は?
鈴木:かき氷をかじる時の擬音なんです。実は、商品を発売する直前までガリガリだけで、"君”がついてなかった。みんなで「何かさみしいな」という話をしていたら、社長が「じゃ"君"つけようよ」って。聞いた瞬間、満場一致で決定ですよ。
もしあの時、社長が"君"って言わなかったら主体性のない、人物像のはっきりしない商品になっていたでしょうね。
(中略)
インタビュアー:発売に至らなかったフレーバーや、思い入れがあるフレーバーはありますか?
鈴木:塩味は世に出さなかったなぁ〜。7〜8年前の塩ブームのときに考えたフレーバーですね。それから、ガリガリ君の歴史の中で何度チャレンジしても売れないのがイチゴ味。21世紀の新入社員には、昔のイチゴ味ではなくて、彼らの感性に合ったイチゴ味を作り、ヒットにつなげてくれることを期待しています。】
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こう言っては失礼なのですが、あの「かき氷を棒に差しただけ」のように見える「ガリガリ君」には、こんなにさまざまな「誕生のドラマ」があったのです(ちなみに、掲載紙には、もっとたくさんのエピソードが紹介されています)。
僕のイメージとしては、「ソーダ味」=水色、だったのですが、確かにソーダそのものは無色透明なんですよね。そう言われてみると、あえて「水色」というのを選んだのも、ガリガリ君の成功の理由だったような気がします。「ガリガリ君」の水色は、本当に涼しげだものなあ。
そして、単なる「ガリガリ」で発売される予定だったのが「君」をつけたことによって、とても親しみやすい雰囲気の名前になったこともヒットの原因のひとつでしょう。本当に「社長の思いつき」だったみたいなのですけど、うまくいくときというのは、そういうものなのでしょう。
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07月30日(日)
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