ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■ある名門高校野球部の悲劇
日刊スポーツの記事より。
【甲子園春夏通算24回目の出場を決めていた名門・明徳義塾(高知)が4日、あす6日開幕の第87回全国高校野球選手権大会(甲子園)の出場辞退を発表した。部員の喫煙、部内暴力が判明したためで、馬淵史郎監督(49)は辞任を表明した。夏の大会で代表校が出場を辞退するのは初めて。前日抽選会が行われ、対戦相手が決まったばかりだった。規定により高知大会準優勝の高知が出場し、大会5日目第3試合で日大三(西東京)と対戦する。
戦後新記録の8年連続出場を決めていた明徳義塾が、戦わずして夢舞台を去った。この日午後、大阪市内の日本高野連で会見した馬淵監督は「生徒のことをいろいろと考えた揚げ句の私の判断だったが、結果的に報告遅れということになってしまい、選手には大変悪いことをした。非常に反省しています」とうつむき加減に話した。前日に対戦相手が決まり、あとは2日後の開幕を待つばかりだったことが、衝撃をさらに大きくした。同校の連続出場は7年で途絶えた。
馬淵監督によると、4月から7月にかけて2年生3人、1年生8人が寮内のボイラー室で喫煙していたことが7月上旬に発覚。暴力事件については3年生4人、2年生2人が1年生に対し格闘技のK−1をまねたような暴力を4月に1回、5月に2回行っていたことが7月15日に発覚した。これを学校長や高野連へ報告せず、部内で1週間の謹慎処分を科すなどして解決を図ろうとしていたという。
だが、事件に関する匿名の投書が1日に高知高野連に、3日に主催の朝日新聞社に届いた。これを受け、日本高野連が3日夜に宮岡清治部長(45)と馬淵監督に事情を聴取。事態を重く見た学校側が4日午前9時に高野連に出場辞退を申し入れた。吉田圭一校長(58)は「1日の投書を受けて、馬淵先生から初めて事件のことを聞いた。87回を迎える歴史ある大会に出場するのは不適切と判断した」と説明した。
日本高野連も出場辞退を了承。臨時審議委員会を開き、宮岡部長と馬淵監督に有期の謹慎処分を科すことを決めた。今後、日本学生野球協会審査室(開催時期未定)に上申される。】
【まさに異例の事態だ。甲子園の常連校である明徳義塾が開幕2日前に出場を辞退。「生徒を思ってやったことが、嫌な結果に」「情状酌量の余地はあると…」。馬淵監督はしきりに釈明した。隠ぺいする意思はなかったと信じたいが、指導者の認識の甘さが悲劇を呼び込んでしまった。
日本高野連ではかつてのような連帯責任を求める姿勢は取ってはいない。不祥事の質の問題はあるが、高野連に報告し、その加害部員を登録メンバーから外すことで、各地方大会への参加は可能になっている。現に暴力行為があった日本航空は山梨大会開幕前に山梨県高野連に事態を報告していたため、出場を認められた経緯がある。
今回の不祥事は決して悪質なものではない。日本高野連が問うているのは不祥事自体ではなく、あくまでも報告が遅れたことについてだ。それだけに適切に対応していれば、警告処分ですんだかもしれない。馬淵監督は「(不祥事があった)時点で対処しておけば、こういう問題にはならなかったかも」と悔やんだ。】
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最近あまり大きな話題になったことがない高校野球で最大の「話題」が、この不祥事だったというのは、なんだかなあ、という気もするのですが、僕の感想は、「高校の野球部の裏側なんて、まあ、こんなものだろうな」というものでした。明徳義塾高校は高校野球界の名門で、選手たちは、いわば甲子園出場を義務付けられた「プロの高校球児」たちでしたから、この件では、選手やその周囲の人たちは、ものすごく落胆したことでしょう。「甲子園に出場するための越境入学」なんていうのは、あんまり感じのいいことじゃないけれど、それはそれで、中学を卒業したばかりの青年たちが、親元を離れて生活するということだけでも、けっこう大変なことではありますしね。そこまでして「野球が上手くなりたい」「甲子園に出たい」と切望していたのに。考えてみれば「不祥事を起こさないことも含めてのプロの高校球児であるべきだった」ということなのでしょうが。
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08月05日(金)
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