ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「大規模書店戦争」がもたらすもの
読売新聞の記事より。
【この秋、東京駅と新宿駅周辺にマンモス書店が相次ぎ開店、首都の真ん中で、“大艦巨砲”の書店戦争が始まる。出版物の売り上げが7年連続で減少し毎年1000店以上の中小書店が消える出版不況にもかかわらず、全国的な大書店ラッシュは、なぜ続くのか。
1869年創業の老舗・丸善は14日、東京・丸の内に「丸の内本店」を開店する。全国3位の5775平方メートルの売り場を確保、東京駅をはさんで八重洲口の八重洲ブックセンター本店との“東西戦争”に挑む。
在庫は120万冊、20台の在庫検索端末、十数人のブックアドバイザーを配し「百貨店並みの接客」を図る。回遊しやすい広い廊下も設け、「探しやすさや居心地の良さで八重洲をしのぐ」と強気で、年商60億円を目指している。
迎え撃つ八重洲ブックセンターは、「何でもそろう」をモットーに1978年に開店した大型書店の草分け。「蔵書は150万。品ぞろえで負けない」と自信を示す。今月10日からはギャラリーを新設。講演会などを開き応戦する。
神戸発祥のジュンク堂書店は10月末、紀伊国屋書店の新宿本店と向き合うデパート、三越の7、8階に3630平方メートル、在庫90万冊の新店舗をオープンする。紀伊国屋にとって、新宿は2つのマンモス店を有する金城湯池。9年前から全国で書店戦争を仕掛け、池袋に全国最大の書店を有する新興勢力、ジュンク堂が、書店業界の雄の発祥の地に切り込む構図だ。
全国で書店の大型化が目立ち始めたのはバブル崩壊で商業ビルのテナント料が下がったこの10年ほど。札幌、仙台、福岡など主要都市で大型書店チェーンが出店競争を繰り広げてきた。
一方、コンビニや大書店に売り上げを奪われた中小の既存書店のダメージは激しく、地方の老舗の破たんも目立つ。1999年に2万2000店余だった全国の書店は、転廃業が相次ぎ1万8000店に減少している。】
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先日は、青山ブックセンターの突然の閉鎖が大きな話題になりましたが(注・一部再開されるみたいです)、最近の出版不況にもかかわらず、僕の住んでいるような、人口数十万人程度の地方都市でも、ショッピングセンターに併設されるような形式で、大型書店が何軒か続けてオープンしています。その一方で、ちょっと車で郊外に出ると、一時期ものすごくたくさんあった「郊外型中規模書店」は、軒並み閉店していたり、他の店になったりしているのです。
確かに雑誌や流行のマンガはコンビニで買えますし、逆に、ちょっと専門的な本は大きな書店でないと手に入らないことが多いので、どうしても「二極化」が起こってしまうのだろうな、というのはわかります。郊外型の書店の多くは、どうしても「中途半端」になってしまいがちなものですし、レンタルビデオ店との併設などで、なおさら本屋としては「希薄化」してしまっているところが多いような気もします。マンガや雑誌はともかく、新刊書などは棚ひとつ、「世界の中心で、愛をさけぶ」と直木賞受賞作品と綿矢さんオンリー、なんていう「書店」には、さすがに驚きましたが(まあ、この店は、例のごとくレンタルショップ併設だったので、みんな本はついでに手に取るような感じではあったのですけど)。
そして、Amazonなどのネットで買える本屋さんもありますから、やっぱり、「中途半端な品揃え」の書店には、厳しい状況であることは間違いないでしょう。知らない誰かが触れたもの、というのに抵抗がなければ、ブックオフのほうが、安くて品揃えも良かったりもするし。
たとえ買おうと思っている本がどこにでも置いてあるようなベストセラーであっても、いろんなものが置いてあるほうが見ていて楽しい、と疲れていないときは思うし、文芸書のコーナーなどに、パラパラと点在している人たちを観察するというのも、なかなか興味深いものです。「ああ、こういう人が、こんな哲学書とか、美術書とかを読んでいるんだな」とか。そして、自分もつい、全然わからないような専門書を手にとってみたり。
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09月13日(月)
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