ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ニート」という生き方
産経新聞の記事より。
【就職意欲がなく働かない、「ニート(NEET=無業者)」と呼ばれる若者たちが急増している。平成十五年は六十三万人と十年前の約一・六倍に増加、十五−三十四歳の約2%に上ると推計される。就職活動をしないことからハローワークなど公的機関経由の接触も困難。少なくとも働く意思はあるフリーターよりつかみどころがない存在で、職業人育成システムの再構築が必要になりそうだ。
ニートの急増ぶりは、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の小杉礼子・副統括研究員が、総務省の労働力調査のデータを分析して明らかにした。十五−三十四歳の比較的若い年齢層に限定、フリーターを除外し計算したところ、平成五年の四十万人から、十年後の十五年には六十三万人に急増し、対象年齢層の約2%に上ったという。
この分析結果を踏まえ、小杉研究員は、若者への就業支援を行っている民間企業、地方公共団体施設などを対象に、ニートの実態などについて聞き取り調査を行った。
その結果、ニートの例では、親に“パラサイト(寄生)”して生活しているケースが多く、現金が必要になると、一、二日の短期のアルバイトをしてしのいでいる−などの生活スタイルが浮かんだ。
若者の就業をめぐっては、フリーターが内閣府調査で全国で約四百十七万人にのぼり、税収減、年金制度など経済、社会への影響が懸念され国が対策に手をつけたばかり。
小杉研究員は、「日本社会がこれまでもっていた次世代の職業人を育成するシステムが機能しなくなったことをまず社会全体が認識する必要がある。その上で、学校、産業界、行政が連携してシステムを再構築しなければならない」と指摘している。
◇
≪社会の不安定要因に≫
「パラサイト・シングルの時代」などの著書がある東京学芸大の山田昌弘教授(家族社会学)の話「アルバイトとか夢をもっているフリーターのほうがまだましで、『どうなってもいいや』という人が増えることは、社会における不安定要因になる。これだけ努力したら、こんな職に就けてこんな生活が待っているといった将来の見通しがつけられるような総合的対策が必要だろう」
◇
≪ニートとフリーター≫ ニートは「Not in Employment,Education or Training」の略語で英国の労働政策の中から生まれた言葉。一方、フリーターはフリーのアルバイターの意味の造語で、定職につかず、短期のアルバイトなどをして暮らす若者ら。長引く不況下で企業が正社員採用を手控える中で増加した。】
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この「ニート」という言葉、産経新聞の一面に載って急速に広まってきたような印象があります。
確かに、普通に働いている人間にとっては、「働けるのに働かないなんて!」という苛立ちもありますし、みんながそんなふうになってしまったら、この先どうなってしまうんだろう?という不安もあるんですよね。
その一方で、企業のほうも「安くて使い捨てにできる」というフリーターを利用して、人材を育てる努力を放棄してきたという一面もありますけど。
「昔はみんなもっと一生懸命働いていた」というのは、大人の常套句なのですが、確かに原始時代に「引きこもり」や「ニート」はいなかったと思います。もちろん「フリーター」も。少なくとも「働かないと食えない」という状況になれば、大部分の人間はなんらかの行動を起こすもので、文字通り「座して死を待つ」というほど悟った人というのは、現代社会にもほとんどいないでしょう。
そういう意味では、現代は「ニートでも生きていける、恵まれた社会」なのかもしれません。
考えてみると、「労働は尊い」というのは僕たちにとって「後天的に植えつけられたイメージ」という面はありますし、もしそういう教育を受けていなかったら「働きたい!」と真剣に思うかどうかは怪しいような気がしませんか?
だいたい今の社会では、家にじっと引きこもっていてもテレビやビデオやゲームやインターネットなど、とくに退屈しないのかもしれないですし。
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05月18日(火)
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