ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■カシオの「G-SHOCK」をつくった男
ところが、アメリカで「衝撃に強い」ことをアピールするCM(アイスホッケーでシュートするCM)で話題になり、テレビ番組での「検証」で、ダンプカーに踏まれても大丈夫だったことで、さらに認知度が高まりました。
その実用性が評価されて、まずアメリカで売れ始め、日本には1990年代にアメリカのブームの「逆輸入」のような形で、日本でも売れるようになったのです。
伊部さんは、もともと「薄型時計」を開発されていたのですが、「目先を変えて、とにかく丈夫な時計をつくる」ことを目指したのがG-SHOCK開発の契機だったのだとか。
「薄さを極める」ことに比べれば、「大きくてもいいから、丈夫にする」ことは、そんなに難しくないような気がするのですが、薄型が主流の時代に、中途半端な丈夫さではアピールできないので、開発には予想以上の困難がありました。
「最後のひとつの部品が壊れないようにする方法」が、「その部品を強くする」ことや「保護する」のではなく、「なかに浮かせて、衝撃が伝わりにくくする」というのは、思いつきそうで、なかなか難しいですよね。
僕もG-SHOCKを持ってはいるのですが、「こんなゴテゴテした時計、邪魔だな」とも感じていました。
でも、値段が比較的安くて丈夫というのは、汚れる可能性があるときには、けっこう重宝するんですよね。
高い時計は、もし壊れたら……と考えると、使えるシチュエーションがどうしても限られてしまいます。
いまはみんなが携帯電話を持ち歩く時代になり、腕時計には実用性よりもファッション性が求められるようになりました。
それでも、G-SHOCKの「機能美」には魅力がありますし、最初は「こんな重い腕時計じゃねえ」と思うのですが、使っていると、重さが安心感につながるような気もするのです。
しかし、ダンプカーに踏まれても大丈夫っていうのは、「自分が車にひかれてペチャンコになっても、G-SHOCKは普通に動いている」という、悲しい状況になる可能性もあるわけだよなあ。
02月13日(月)
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