ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ヤフーニュースでは、コソボは独立しなかった」
 マスメディアでは、どんな記事を書くのか、だけではなく、「どの記事を大きく採り上げるのか」という「編集権」に大きな意味があるのです。

 最近、「マスメディア不信」が、とくにネット上では声高に叫ばれ、「もう新聞やテレビの時代は終わった」と言う人も少なくないのですが、この文章を読んでいると、ネット上のニュースも、所詮、新聞記者が取材して書いた記事を新聞社出身のポータルサイトのスタッフが編集して載せているものでしかない、ということがわかります。
 「マスコミはくだらない記事(たとえば麻生さんが帝国ホテルのバーに入り浸っているとか、酒井法子の覚せい剤関連の記事とか)ばかりを紹介して、読者をバカにしている」と、「マスメディア批判」をしているネット上の「知識人」たちは大勢いるのですけど、「読まれている記事は、2009年5月の統計では、エンターテインメントが31%、国内ニュースが17%、スポーツが16%。この三つのジャンルで60%を占める」という現状を考えると、「低俗な記事」が多いのは、伝える側だけの責任ではないと思われます。
 逆に、「商売」としてだけ考えれば、「くだらない記事」のほうが、よっぽどニーズが高いし、効率も良いのです。
 実際は、ネットでニュースを配信する側のほうが、むしろ、「もっと世界の出来事にも目を向けてくれればいいのに……」ともどかしく感じているのではないでしょうか。彼らが、本当に「読んでもらいたい」と思っている記事は誰にも読んでもらえず、一部の「くだらない記事」だけがクローズアップされ、叩かれてしまうのは、きっと悲しいことのはず。
 ネットによって、「情報を受け取る側が、見たい記事ばかりを選ぶ」ようになっていけば、ネット上のニュースは、みんな『夕刊フジ』とか『サイゾー』あるいは『J-CAST』みたいになってしまうのかもしれません。

 もちろん、R-1ぐらんぷりの結果やスポーツの試合も、大事な「ニュース」です。僕だって、そういう記事のほうを先にクリックしてしまいます。
 「マスメディアのレベルの低さ」を嘆く前に、マスメディアだって商売なのだから、「自分たち読み手が求めている記事が、優先的に提供されている」という事実を認めなければならないと思うのですよ。

 僕も最近はほとんど新聞を読まなくなってしまったのですが、先日、ある地方紙を久々に読んでみて、ちょっと驚きました。
 やっぱり、ネットに掲載されている記事とは、分量も考察の深さも違うんだよなあ。

 マスメディアを「変える」ためには、まず、受信する側が変わらなくてはならないのでしょう。どんな素晴らしい記事でも、読む人がいなければ、何の価値もないのだから。

03月25日(木)
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