ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『燃えろ!! プロ野球』と「ジャレコの恐怖の夜」
 しかしながら、この『燃えプロ』、先発の『ファミスタ』に比べると、リアル志向のグラフィックは目立っていたものの、「野球ゲーム」としては、かなり問題が多かったのです。
 操作がやたらと難しく、普通の内野ゴロを一塁に送球しても、なぜか「ベースを踏んでいない」ことになってアウトにならないことがあるとか、ここで菊地さんも仰っている「バッターの後ろを通ったボールがストライク」、そして、いまやこのゲームの「伝説」になってしまった、「ホーナーのバントホームラン」!
 最初にこの「バントホームラン」を見たときには、「なんだこのゲーム……」と、唖然としてしまったのをよく覚えています。選手の「個性」を出そうとしたのでしょうが、あれじゃ「個性」どころか、人間の枠を超えてます。
 演出が多かったため、『ファミスタ』に比べて一試合の時間がかかることもあり、僕はすぐに『ファミスタ』に戻ってしまいました。
 そして、期待との落差があまりに大きかった(+ものすごく売れた)ために、『燃えプロ』は、『たけしの挑戦状』と並ぶ、「有名なクソゲー」になってしまったのです。

 この菊地さんの話を読んでいると、「ホームベースの角を通っている」と言い逃れようとするなんて、あの頃は牧歌的な時代だったんだなあ、と微笑ましくなってしまうのですが、思い返してみると、僕たちもこのゲームのバグの多さには、かなり腹を立てていたんですよね。交換してくれるなんて、全然知らなかった(多少改善されても、そんなに変わらないかな、とも思いますが)。
 その一方で、「酔っ払いに絡まれたり怒鳴られたりして、夜が来るのが怖かった」なんて話を読むと、いくらクソゲーをたくさん売りさばいてしまった会社だとしても、現場のスタッフには、やっぱり同情してしまうんですけど。
 ちなみに、あの『たけしの挑戦状』の攻略本をつくっていた担当者は、「攻略本を見てもクリアできない!」という電話が昼夜問わずにかかってきて疲れ果ててしまい、ついには問い合わせの電話に「担当者は死にました」と答えていたそうです。

 しかし、あれから二十数年経った今となっては、『燃えプロ』の「バントホームラン」が僕たちの世代(30代後半〜40代)の「共有体験」になっているのですから、ゲームっていうのは、何が「幸い」するのかわからないものですね。
 

03月03日(水)
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