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活字中毒R。
by じっぽ
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■マンガ家・福本伸行の「ぼくがギャンブルを描き続ける理由」
ただ、このインタビューを読んでいると、福本さんは、「マンガを連載するという仕事」あるいは「人生そのもの」をある種の「ギャンブル」として考えているのだということがわかります。
マンガの中では、麻雀やパチンコなどの「身近なギャンブル」を舞台にしていますが、それは、読者への伝わりやすさを考えてのことなのかもしれませんね。
この対談のなかで、とくに僕にとって耳に痛かったのは、【例えばヨーロッパの紳士たちがカジノをするんですけど、それはギャンブルで負けたときでもいかに平静に振る舞えるかという鍛錬でもあるんでうね。】という言葉でした。
競馬に負けたときには、あれこれと自分が買った馬券を悔やんだり、落ち込んだりする僕は、修行が足りないというか、死ぬときも「往生際が悪い死にかたをする」のではないかなあ。
ほんと、ギャンブルで怖いのは、「負けてお金を失うこと」だけではなく、それをきっかけに金銭的なトラブルを引き起こしたり、精神的に不安定になって周囲に八つ当たりし、人間関係が破綻したりすることなんですよね。実は、「負けた後にどう振る舞うか」というのが、すごく大事なのですが、わかっているつもりでも、そこで気持ちを切り替えるのは、かなり難しいのです。
少なくとも、人生で大きく挫折したときの「鍛錬」になれば、ギャンブルに負けることにも、それなりに「意義」はありそうなのですが。
あと、この福本先生の話で印象的だったのは、「勝たなければ意味がない理論」への疑念でした。
「勝たなければゴミだ!」っていう、『カイジ』での有名なセリフがあるのですが、福本先生自身は、「勝つことだけがすべてじゃない」と考えておられるみたいです。僕も、そういう「敗者にもあたたかい世界」であったほしいなあ、と思います。
でも、今の世の中でフィクションの中以外に「美しい敗者」というのが存在しうるのか、僕はちょっと、疑問でもあるのですけど……
11月09日(月)
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