ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
[10024849hit]
■「アフィリエイトで手っ取り早く月30万円を稼ぐ方法を教えます」
機械的にブログを量産し、それぞれのブログに偶然立ち寄った読者にうっかり広告をクリックさせることで、小さな儲けをたくさん発生させる。要するに「塵も積もれば山となる」である。金儲けの戦術としては決して間違いではないが、しかしそこにはウェブ2.0的な集合知も人と人とのつながりもない。ただひたすら、自動的にブログが量産されていく、近代のロボット工場のようなものが出現しているだけだ。】
〜〜〜〜〜〜〜
「アフィリエイト」が今から12年も前に始まっていて、しかも、創始者が「Amazon」だったというのを、僕はこの本ではじめて知りました。そう言われてみると、さすがにAmazonのアフィリエイトというのはシステムが洗練されているな、という気もしてきます。
僕はこの『活字中毒R。』とは別の場所でブログをやっていて、そこでは本の紹介のエントリを書いています。
それほど気合を入れて「売ろう!」としているわけではないからなのかもしれませんが、そこでの「成績」は、アフィリエイトってそんなに甘いものじゃないなあ、というのは実感せざるをえないんですよね。
3%の報酬だと、1000円の本が一冊売れたとして、もらえるお金が30円。しかも、実際にアフィリエイトをやっていても、そんなに簡単に商品は売れるものではありません。近くの書店に売っているような本なら、出かけて買ってきたほうがはるかに手っ取り早い場合も多いですし。
僕の経験上、【『月3000円稼ぐサイト』というのは、ちょっとコツを知ってしまえば誰でも簡単に作れます】というのは、あまりにも甘すぎる見通しです。いや、100個のうち1個くらい、「月3000円稼げるサイト」ができることはあるかもしれませんが、100個のサイトのアフィリエイト報酬の平均が「月3000円」というのは、ちょっと考えられません。Amazon基準でいけば、報酬を3000円稼ぐには10万円分の商品を売らなければならず、×100ということは、月に1000万円の売上げが必要となるわけです。
いわゆる「アルファブロガー」ならともかく、普通の人がそういう既成のツールを使って作成した「ありきたりのサイト」で、そんなに商品が売れるとは思えないのです。
自分が「買い手」の立場になってみれば、そんな「金儲けのためにやってます!」っていう雰囲気が伝わってくるブログで買い物をする人がほとんどいないというのは、御理解いただけるのではないでしょうか。
だいたい、本当にそんなに儲かるんだったら、そんなソフトを売るんじゃなくて、絶対に自分で『月3000円稼げるサイト』を1000個くらい運営するって。
それでも、「甘い言葉」に誘われて、世間には「泡沫アフィリエイトブログ」が多量に生まれ続けており、そこからのスパムトラックバックやエントリの無断コピーに「一般ブログ運営者」たちは悩まされ、ネットユーザーはウンザリさせられているのです。
ところで、この佐々木さんの文章のなかで僕が印象に残ったのは、アフィリエイトに「広告主にとっては突出したメリットがあった」というところでした。
アフィリエイトでお金を貰うブロガー側からすれば、「実体のない『宣伝』という行為でお金がもらえること」はなんだかすごく儲かったような気がするのではないかと思うのです。
しかしながら、広告主からすれば、「先行投資をする必要がなく、ブロガーたちが自主的に売ってくれた商品の利益の一部を還元すればいい」というのは、ブロガー側が思っているよりもはるかにありがたいシステムのはず。
テレビや新聞などのメディアで、「商品が売れたら広告費払うから、先にCM流しておいて」というのはありえません(もしそうなったら、メディアは一層「とんでもないこと」になりそうですが)。
個人ブロガーは小金のために言いたいことが言えなくなったり、スパムに悩まされる一方で、企業はノーリスクの宣伝媒体を手に入れている……
結局、「ネットだから、お金をラクに稼げる」なんていうのは幻想なんですよね。
でも、「ウェブ2.0的な集合知」という「ネットの理想」も、そういう「バカバカしい一攫千金の幻想」に押しつぶされていくのが、現実というものなのでしょう。
12月01日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る