ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
[10024288hit]

■「立ち止まったとき、皆さんは何をしますか?」〜「『スーパーマリオギャラクシー』を作った男」の言葉
 現在、旅の途中の方、これから旅に出られる方もいるかと思います。ぜひ、旅を楽しんでください。楽しんで作られたゲームは必ず楽しいものとなって、お客さんに届くと信じています。それでは皆さん、よい旅を!」】


参考リンク(1)
国際ゲームサミット:任天堂の開発者が基調講演 カナダで開催(毎日jp)

参考リンク(2)
3D『マリオ』の歴史がここに! 小泉歓晃氏基調講演(その1) / ファミ通.com
3D『マリオ』の歴史がここに! 小泉歓晃氏基調講演(その2) / ファミ通.com

〜〜〜〜〜〜〜

 「2007年ベストゲーム」に挙げる人も多い、Wii用ソフト『スーパーマリオギャラクシー』なのですが、3Dゲームということもあり、その開発は、まさに「平坦な道のりではなかった」ようです。
 この小泉さんの講演内容の詳細を読んでみると(参考リンク(2)をぜひ読んでみてください)、『スーパーマリオギャラクシー』という1本のゲームの中には、これまでの13年間、小泉さんが作り続けてきた「3Dゲーム」のさまざまな要素が(うまくいかなかったところの反省も含めて)反映されているのだということがよくわかります。
 『スーパーマリオギャラクシー』は1本のゲームソフトだけれども、そのディスクの中には、いままでの歴史が詰まっているのです。小泉さんや宮本茂さんは、「ゲーム作りの天才」なのかもしれませんが、彼らだって、全くの「無」の状態から、『スーパーマリオギャラクシー』を作ったわけではないんですよね。

 「ゲームを作る仕事」というのは、「楽しみながらお金がもらえるなんて羨ましいなあ」なんて考えがちなのですけど、実際は、そんなに甘いものではないようです。ゲーム制作にかかるコストが大きなものとなり、関わる人数が増えていくにつれ、才能のあるスタッフひとりの力だけではゲームを作ることは難しくなっています。
 小泉さんも仰っていますが、制作責任者ともなれば、「ゲームのアイデアや技術的な問題」の他に、「自分と周囲の人々、あるいは他のスタッフ同士の人間関係」に悩まされる機会も多いはずです。

 僕がこの講演で最も考えさせられたのは、
【立ち止まったとき、皆さんは何をしますか? 私は選択肢をできるだけ増やす努力をしています。ひとりでできなかったら誰かの手を借りても、ひとつでも増やす努力をします。】
 というところでした。

 僕は目の前に壁があって「立ち止まったとき」に今までどうしていただろうか?
 「目の前にある壁をどうするか?」ということばかりを思い悩んで、その壁にひたすらぶつかって怪我をしてみたり、その部屋から出られないことを嘆き悲しんでいるばかりだったりしたんですよね。そうするのが「正しい」という固定観念から逃れることができずに。

 小泉さんは、「立ち止まったときこそ、目の前の壁のことにばかりこだわらず、新しい道をつくるべきだ」と仰っておられます。仮にその壁を破ることができないとしても、その壁の先の目的地へ行く道は、必ず他にあるはずだ、と。
 ちょっと抽象的な言葉ではあるのですが、目の前の「目標」に対して、視野が狭くなりがちな僕にとっては、とても印象的なメッセージだったのです。

 僕も「選択肢をできるだけ増やす」ことを意識しながら、2008年は「誇りを持って、楽しみながら」進んでいこうと思っています。

01月04日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る