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活字中毒R。
by じっぽ
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■たった一言で部下のやる気をなくさせた、新しい上司の言葉
それで、本人は「自分は年上として礼儀を教えてやっている」とか勘違いしているわけです。じゃあ、僕が80であなたが90になっても、「先輩」の言うことには無条件で従わなくてはならないのか、と。その人が、僕の専門とか置かれている状況をすべて無視して「卒業して何年目か?」という、「明らかに自分のほうが上である数字」を引っ張り出して優位に立とうとしていることに、僕は心底ムカつきました。そもそも、その人は僕の大学の直接の先輩でもなければ、直接の面識すらない人でしたし。
結果的には、僕は拳を固く握りしめ、打ち震えながらもその「先輩」に形式的に謝罪し、患者さんは引き受けたんですけどね。そして、そんなふうに「オトナの対応」をしてしまう自分のこともけっこうイヤになりました。
初対面で同じくらいの立場の人であれば、「何年目?」って聞かれるのは別に不愉快でもなんでもないのです。同じくらいの年の人って、お互いにどう接していいのかかなり困ることがありますし、そういう「関係性」がはっきりわかっていたほうが付き合いやすいことも多いですよね。
僕だって基本的に先輩は立てているつもりです。でも、「後輩として自発的に先輩を立てる」ことと、「先輩なんだから、何でも言うことをきけ!と強要されること」は、僕の中では大きく意味が異なるのです。少なくとも「先輩だから敬え」と主張する人に対しては「『先輩であること』以外に何か誇れるものはないんですか?」と尋ねたくなってしまいます。
このズーニーさんの例に関して言えば、上司は軽い気持ちで「確認」しただけなのかもしれませんが、結果的には、部下のやる気を削ぎまくっています。言葉を深読みする部下であれば、いきなり「何年目?」なんて上司が聞いてくるのは、「お前は俺より経験が浅いんだから、俺に逆らうなよ」と釘を刺されているのではないか?とか、「その経験年数に見合った仕事ができるんだろうな?」と疑われているのではないか?とか考えてしまうことだってあるでしょう。
こういう上司は、「相手のことを知ろう、評価しようという努力をしていない人」「わかりやすい『経験年数』というファクターだけで先入観を抱いてしまう無能な人」とまでは思われなくても、「あまり自分に対してフレンドリーではないな」というくらいの、ややネガティブなイメージを与えてしまうことは間違いなさそうです。
ほんと、ちょっと履歴書に目を通したり、前任の部署の人に仕事ぶりを聞いたりして、「○○の仕事で頑張ってたんだってね」って言うだけで、初対面の印象は全然違ったものになるはずなのに。
「あなた、何年目?」
あなたの部下が聞いてもらいたいのは、「経験年数」ではなくて、「いままで積み重ねた技術や経験の中身」なのだけどねえ……
05月18日(金)
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