ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「実在の人物を描いた映画」が増えている理由
 昔のように「見た目はモデルと似ていないけれど、それぞれの役者なりの解釈で歴史上の人物を表現していた時代」のほうが、デジタル処理までして「本物そっくり」にしようとする現在よりも、役者にとっては、演技の幅があったのではないかと思うのです。映画って、「そっくりさんショー」じゃないはずですし、結果がわかっている歴史上の人物の事跡を辿るばかりではなく、「この物語は、これからどうなるんだろう?」とワクワクするような「未知の夢物語」を楽しみにしている人だって多いはずです。全ての映画ファンが過去の有名人の秘められた葛藤にしか興味がないとは考え難いですし。

 しかしながら、この「なりきり映画の氾濫」には、映画の脚本にお金がかけられなくなったことによって、「夢物語」を描ける優秀な脚本家が映画から手を引いていったこと、オリジナルの企画では製作費を捻出するのが難しくなっていることといった、ハリウッド映画が現在抱えている問題が反映されており、「そういう映画のほうが、安上がりで興行収入も見込める」のであれば、今後もこの傾向は続いていきそうです。まあ、「なりきり映画」というのもきちんと作ればけっこうお金はかかりそうですし、全ての映画が「そっくりさんショー」になるというのもありえない話なのですが。

 アメリカ大統領を主人公にした映画が「鬼門」だというのは初めて知りました。個人的には、スピルバーグ監督の『リンカーン』って、ぜひ観てみたい作品なのですが、屈指のヒットメーカーでも企画が通らないくらい「ヒットしない」と考えられているのですね。
 言われてみれば確かに、アメリカ大統領が主人公でヒットしたアメリカ映画って、『インディペンデンス・デイ』くらいですしね(もちろん架空の大統領)。そういえば『華氏911』もある意味「大統領が主人公」なのか……
 

05月09日(水)
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