ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ドリーム小説」を知っていますか?
「ドリーム小説」を大量に読まされる編集者というのも、けっこう大変な仕事だよなあ、と思わず同情してしまいます。ただ、『特命係長・只野仁』のような人気作品があることを考えれば、40〜50代のおじさんたちは、「ドリーム小説」を読むのもキライではないのかな、という気もします。それでも、あれほどエンターテインメントに徹しきった作品ではなくて、「社会への不平不満を主人公(=作者)がぶちまけるだけ」で、しかも「主人公はなぜか若い女性にモテモテ」「周囲の登場人物は主人公の『ありがたいお説教』を頷きながら聞いてくれる」というような作品が、「商品になる」とは考えにくいでしょうね。そもそも、『特命係長』だって、けっこうギリギリの線ですよね。あれは、荒唐無稽だからこそ面白いわけで。
ここで例示されている『世界の中心で、愛をさけぶ』で人生観を語りまくる主人公の祖父にしても、僕にとっては「わざとらしい説教キャラ」だとしか思えなかったんだよなあ。
「恋愛小説」「自分探し小説」での「自分は特別な経験をしているという錯覚」というのは、確かに誰にでもあるような気がします。「小説」に限らなくても、日常会話や飲み会の席での「とっておきの体験談」なんて、大部分が「どこかで聞いたことがある話」ですしね。「恋愛」とか「自分探し」なんていうのは、それを体験したことがある人の「母集団」が巨大なだけに、よっぽど過激なものか、あるいは、よっぽど語り手の表現力が優れていないと、聞いている側は「早く終わってくれ…と思いながらさりげなく欠伸などしてみる」という悲惨な状況に陥ってしまいます。まあ、登場人物が自分の知り合いだと、それはそれでけっこう面白く聞けたりするのが人間の業ってやつかもしれませんが。
まあ、せめて自分が書いた小説という「自分の世界」の中だけでも、「認めてもらいたい」という気持ちは、僕にもよくわかるのですけどね。読む側としては、「なりきり村上春樹」の駄文を読まされるのには、もう食傷しきっていたとしても。
04月16日(月)
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