ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『プラダを着た悪魔』、アナ・ウィンター編集長の「伝説」
掲載記事の内容も見逃せない。航空会社の客室乗務員をめぐる逸話はよく知られている。乳がんの特集記事を組んだ際、実際に病気を患った客室乗務員を前面に押し出すインタビューを掲載する予定だった。真偽の程は定かではないが、レベルの高い、あるいは気位の高いのが「ヴォーグ」読者だからと、アナ・ウィンターは、客室乗務員ではなく女性実業家の乳がん患者をわざわざ見つけてきて、出演依頼をしたのだという。】
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映画『ブラダを着た悪魔』では、メリル・ストリープさんが、このアナ・ウィンターさんをモデルにしたと言われているファッション雑誌編集長を演じています。
僕はあの映画で「紹介」されている「アナ・ウィンター伝説」の数々は、それなりに「演出」したものなのだろうな、と思っていたのですが、この記事を読んでみると、御本人もかなりすごい人みたいですよね。「誰にも視界を遮られず、誰の視界からも遮られる席を取れ」なんて、これはもう、一休さんにでも頼まないとどうしようもないではありませんか。ファッション業界の人たちは、いったいどうやって、この「無茶な要求」にこたえているのでしょうか?
ここで紹介されているアナ・ウィンターさんの数々の逸話を読んでいると、「雑誌の編集長っていうのは、ここまでの権力を持てるものなのだろうか」と疑問にすらなってきます。時間差で朝食を15人前も用意させるくらいなら、ある程度決まった時間に出社するか、せめて出社してから準備をさせればいいことだし、そもそも、朝食の準備くらい自分ですればいいのに、という話ではあるんですけどね。ただ、その一方で、この記事で紹介されているように、ウィンターさんのセンスには卓抜したものがあって、彼女自身の「カリスマ性」に、「ヴォーグ」が支えられているのも事実なのです。無能でこの行状なら、こんなに長い間「君臨」できるわけもなく。
僕などはこの記事を読んで、「ヴォーグ」の選民チックな主張に不快感を抱いてしまうのですが、世の中には「ヴォーグ」に認められるような女になりたい!と考えている女性も多そうですものね。人気司会者を15kgも痩せさせたり、あのヒラリー・クリントンにダメ出しをしまくったりしても、許され、それでも彼女らが「載りたい」と願う雑誌。そして、そんなエピソードによって、さらに「ヴォーグ」は権威づけられていくのです。まあ、読者の立場としては、自分がウィンター編集長のアシスタントになるわけではないですしね。
12月15日(金)
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