ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「マンガ家」と「サラリーマン」を両立する方法
それにしても、これを読んでいると、確かに「二足のワラジ向き」の性格というのはあるのではないか、と僕も思います。「個々の作品に対して完璧を求める」人にとっては、こういう生活は困難なものでしょうし、逆に、怠惰すぎる人には、とうていこんなハードワークは難しいでしょう。普通、仕事かマンガのどちらかに偏ってしまって、生きていくための手段としては、どちらかを捨てざるをえなくなるはずです。そういうふうに考えてみれば、この「絶妙なバランス感覚」というのは、ある種「二足のワラジをはくという目的への完璧主義」のたまものなのかもしれません。
でも、しりあがりさんは、13年間「二足のワラジ」を続けられた理由を「自分の努力のたまもの」だとは書かれていません。この引用した文章のあとで、「妻もマンガ家で、休日はアウトドアや旅行ではなく、一緒にマンガを描くことにつきあってくれた」ことや「宣伝の仕事が面白かったからやめられなかった」と仰っています。確かに、「周囲の理解」というより「幸運な環境だった」と言うべきなのでしょう。いくらものわかりの良いパートナーであっても、13年間も我慢を強いられては、「爆発」するのではないでしょうか。キリンビールのような一流企業の社員の給料であれば、よっぽど贅沢しなければ、もし会社員としての給料だけになったとしても、経済的にすごく厳しくなるということもないでしょうから。もちろん、無理をせずに合わせることができるパートナーを選ばれたのはしりあがりさん自身なのですけど。
結局のところ「二足のワラジ」というのは、やっぱり「非常に難しい」のですよね。本人の性格や環境というさまざまな要因がうまくいかないとできるものではないし、ずっとそれを続けていくとなれば、よほどの「幸運」が必要なのでしょう。
しりあがりさんのサラリーマン時代は1994年に終わりを告げるのですが、その時代には「2ちゃんねる」が無かったということも、ひとつの「幸運」だったのかもしれませんし。
08月12日(土)
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