ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■口に入れたものすべてを写真に撮った男
有名な美食家であるブリア・サバランという人に、「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間か当ててみせよう」という言葉があるのですが、確かに、「ヒルズ族」の若き社長たちの食べているものを見るとなんだか同じ位の年なのに、自分が日頃ラーメンとかカレーとかばっかり食べているのとくらべて、とても悲しくなってきます。
それに、食べ物の好みとか食べかたって、ものすごくキャラクターがあらわれるのです。いつも同じようなものしか注文しない人がいれば、新メニューを見つけたら頼まずにいられない人もいるし、好き嫌いの有無というのも、なんとなくそれまでの人生を反映しているような気もしますし。
僕は高校生くらいのころ、筒井康隆さんの日記で「中華料理店でカエルを食べた話」がごく普通に書かれていて、「ええっ、カエル!?」とびっくりしたことを今でも覚えています。「おいしいから」とカエルを平然と食べている筒井さんに、当時は「やっぱりこだわりのない、革命的な人は違うなあ!」なんて感心していたのですよね。僕も今ではカエルが中華の優秀な食材であることは知っていますけど、実際に食べるときには、「やっぱりカエルだしなあ…」とか考え込んでしまいそう。
この、タッカー・ショーさんの場合には、いろいろ説明を書かずに、「本当に食べた物を全部記録している」というのが重要なポイントであり、そういう「純粋な事実」というのは、ある意味、言葉よりもよっぽど雄弁なのかもしれません。そして、そういう記録の対象としては、着ていた服とか読んだ本でもいいのかもしれませんが、やっぱり、「飾れない」という点では、食べ物ほど、その「記録対象」としてすぐれたものはなさそうです。
「他人が何を食べているか」っていうのは、どうでもいいことなんだけど、すごく気になるんですよね。最初のデートのお誘いだって、大概、「どこかに食事にでも行きませんか?」だし。
12月30日(金)
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