ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■韓国路線バスの過激な人々
 まあ、ここで書かれている鷺沢さんの「体験」は、今から10年以上も前のことですから、現在の韓国でも同じような状況なのかはわかりませんが、少なくとも日本のバスでは、10年前もこういうことは「日常的」にはなかったと思います。何年か前、日本で「生意気な子どもを無理やり終点まで連れて行った」なんていう話があって、そのことはメディアでかなり大きく取り上げられたのですけど、これを読むと、同じことが韓国で起こったとしても、そんなに大きな「事件」としては扱われないのではないような気がします。
 こういう話を読んでいると、日本人の「公共心」というのは、必ずしも「世界標準」だとは限らないのだ、ということがよくわかります。日本では、タクシーで運転手とお客のケンカで「降りろ!」という話になったという話は時々耳にしますが、多くのお客さんが乗っているバスを運転している運転手が、ひとりのガラの悪い酔っ払いとのいざこざで、バスの運転そのものを放棄する、なんてことは、ちょっと考えにくいですよね。
 そもそも、そんな状況になってしまえば、他のお客は、「仕方ない、とぞろぞろとバスを降りる」なんてことはなくて、車内は「おとなげない運転手」への非難、あるいは、運転手をなだめる声で満たされることでしょう。この韓国のバスでのできごとは、ある意味、そういう「公共交通機関」の運転手の「個人の事情やプライド」のようなものに、周りの人々も配慮している(あるいは、諦めている)、ということをあらわしているんですよね。
 そういえば、僕は4、5年前に韓国の釜山に行ったことがあるのですが、日本に帰る日に船に遅れそうになったとき、「これは、映画『TAXI』か?」と思うほどの荒い運転のタクシーに乗ったのです。そのときはもう、あまりの怖さと車酔いに「船には遅れてもいいから、もう降ろしてくれ…」という感じでした。もちろん、遅れないようにという配慮はあったのでしょうけれど、普段からゆっくり運転してばかりでは、たぶん、突然ああいうアクロバティックな運転って、できないだろうなあと思います。
 どっちがいいとか悪いというのは一概には言えないのでしょうけど、韓国というのは、「日本人には理解困難な過激さ」を持った国なのかなあ、と考えてしまいました。

10月16日(日)
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