ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「南極観測隊」 vs 「お客様相談室」
 もう一つの大メーカーに対しては「南極観測隊ですが…」と名乗ったにもかかわらず、結局「回答」は得られませんでした。こちらのほうにも、問題があるような気がします。対応したオペレーターが、「南極観測隊なんて、冗談に決まっている」と判断したのか、上層部が、「そんな儲かりそうもない問題提起に回答する手間は勿体無い」と考えたのか。
 いずれにしても、「本物の南極観測隊なら、そんな『お客様相談室』ではなくて、もっと「然るべきルート」(政府とか公的な機関)からの依頼になるのではないか、と判断していた可能性はあるのではないでしょうか。確かに、映画「南極物語」や「紅白歌合戦」以外に南極観測隊の活動を目や耳にすることはほとんどなかったし、まさか、本物の隊員が、こんな「相談室」に直接連絡してくるなんて、名乗られても狐につままれたようなものなのでしょうし、この手のイタズラは多いのだろうし。

 しかし、そうやって考えてみると、こういう「お客様相談室」というのは、いろんな意味で「客」と「メーカー」を直結していないのではないか、とも思えてきます。結局、いろんな人のイタズラやメーカー側の怠惰の積み重ねで、メーカー側にとっては「単なるクレーム処理班」みたいになっているのかなあ、という気もするのです。メーカー側にとっては、「本当に重要な情報がもたらされたり、客からの積極的なリクエストに対応するための部署」ではなくなっているのかもしれません。
 それにしても、この本を読んで思ったのは、「南極観測隊」といっても、ごく普通の人々(とはいっても、体力や精神的なタフさにおいて、選ばれた人々であることはまちがいないですが)の集団で、何か困ったことに対しては、自力で対処しないといけないんだなあ、ということでした。
 まあ、そういうのを「面白がって」やっていける人でないと、南極で1年以上も外界と遮断されて生活するなんて冒険には、耐えられないのでしょうけど。

10月24日(日)
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