ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「Winny」は包丁か、それとも拳銃なのか?
 「匿名性が高いファイル交換ソフトを開発・公開することは犯罪なのか?」というのは、非常に議論が分かれるところです。今回の件でも「開発者が著作権法に対する挑戦的な言動を繰り返していなければ、逮捕という結果にはならなかったかもしれませんし。

 「よく切れる包丁で人を刺したからといって、包丁の作者は罪に問われるのだろうか?」とパソコン好きの友人に僕は尋ねたのですが、彼は「Winnyは、包丁というよりむしろ拳銃みたいなもので、『使用目的が限定される』から、仕方ないかもね」と答えてくれました。
 しかし、「Winny」でやりとりされるものが、著作権フリーのオリジナルのファイルであれば、それは拳銃ではないはずですし、問題は作者だけではなく、利用者にもありそうな気はするのですけどね。それでもやっぱり、「拳銃」をタダで配ったりするべきではないのでしょうか?

 コピーをめぐるいたちごっこは、それこそ20年くらい(まあ、贋作とかパクリとかそういうレベルまでいくと、有史以来とかになりそうですが)も続いているものだし、そう簡単に無くなるものではないでしょう。
 ただ、「パソコンゲーム」というひとつの文化の盛衰を見てきた人間としては、やっぱり良いものを創った人間にはそれなりの対価が与えられるべきだと思うし、「コピーしたほうが得!」みたいなのはやっぱり危険だと思うのです。
 違法コピーのせいで、良質の音楽や映画ソフトが失われたら寂しいことこの上ないですし。
 そして、今までのメーカー側の「買ってくれる客」にばかり負担をかけるような方法も間違ってはいるんですよね。正直者がバカを見る、というのは、腑に落ちない。

 メーカーも買い手も、「良識」が必要な時代になってくるのは間違いありません。今後は「技術的にコピー不可能」というのは、ほとんど実現できないレベルの話だと思うし。
 
 でもねえ、「1998年に比べて、去年のCDの売り上げは3分の2になった」と言われていますが、実際に3分の2の人々は、こんな「タダ同然でコピーできる時代」でも、オリジナルを「買って」いるんですよね。
 たぶん、多くの人は、まだ「好きな歌手だからオリジナルのCDを買いたい」というような情緒的な「良識」を持っているのだと思います。
 それでも、その「良識」にばかり頼ってもいられないし、この堂々巡りは続いていくのでしょう。
 「Winny」が無くなっても、同じようなソフトは必ず出てきますし、どう考えても「悪用」以外に使い道ないんじゃない?ってソフトは、けっして「Winny」だけではないんですけどね。

05月10日(月)
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