ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「ハルウララは、走りたくて走っているんじゃない!」
「みんな流行りモノにすぐ飛びついて」と言いたいところなのですが、ハルウララ人気のおかげで、少なくとも高知競馬が廃止されれば行き場がなくなるであろう馬たちの命が、少しでも延びたのは紛れもない事実です。「走りたくて走ってるんじゃない」のは、別にハルウララに限ったことでもないわけで、ナリタブライアンだって、「走ったら強かった」だけで、本当は走りたくなかったのかもしれないし。「競馬なんて動物愛護の精神に反する」というのなら、話はわかるのだけど、サラブレッドたちにとっては、「走るしかない」のが現実なのですし、あまりに走ることに特化しすぎたサラブレッドたちは、野生に戻って生きていけるほどの生命力はないのです。
高知競馬自体も、正直なところ、「自分たちが生き延びるのに必死」な状態なのでしょう。「競馬の本質に反する」とか「マスコミに煽られて」なんて言われても、生きるか死ぬかの状態で、ハルウララという極楽に繋がっていそうな蜘蛛の糸が垂れてくれば、それにしがみつくのは当然のことです。少なくとも、その「生き延びようとする企業努力」を責められる資格がある人が、そんなに沢山いるとは思えません。
ハルウララは、また惨敗してしまいました。「弱い馬」であるのは、まちがいない。
でも、今日のレース、僕は「競馬はそんなに甘くない」と思いつつも、心のどこかで、「武豊にエスコートされての、106戦目での奇跡の初勝利」を期待していたような気がします。そういう「信じられないような奇跡」をごくたまにでも、見せてくれるのが競馬の魅力なのです。
そして、そういう「奇跡が見られるのではないか?」というワクワクするような気持ちを一瞬でも感じられるのも、競馬の素晴らしいところなわけで。今日は1日、このレースの結果が気になって仕方がありませんでした。
…たとえ、夢が破れて現実を思い知らされることになったとしても。
ハルウララの馬券を買った人たちは、たぶん「夢」を買ったのです。外れることを半分は承知の上で。
しかしながら、ハルウララは、高知競馬にとっては「延命策」ではあっても、根治療法ではありません。ブームが去れば、また競馬場には閑古鳥が鳴くでしょう。ハルウララ自身は、競技用の乗馬に転向する予定で、命を奪われることはないにしても。
たぶん、日本にはこんなにたくさん、競馬場は要らないのでしょう。
でも、生まれてしまった以上、生き延びるためには、やれるだけのことをやるしかない。そこには、働く人もいれば、馬たちもいるのですから。
ハルウララをきっかけに、地方競馬にも興味を持つ人が少しでも増えてくれればいいのですが…
競馬というのは残酷です。
でも、だからこそみんな、その生命の一瞬の輝きに惹きつけられるのかな、とも思うのです。
まあ、ハルウララの「商品価値」からすれば、「武豊が乗っても勝てない」ほうが、結果的にはいいんじゃないでしょうか。「ひとつ勝ったら、ただの弱い馬」になってしまうかもしれないし。
武豊騎手は、ヘタクソ呼ばわりされてちょっとかわいそうですけど。
個人的には、もう引退させてあげたい気もしますが、今の高知競馬の現状では、なかなか難しいでしょうね。
もう、彼女が背負わされているのは「1勝への夢」だけじゃなくなっているからなあ…
今となっては、身近な関係者だって「走らせたくて走らせているんじゃない」のかもしれません。
03月22日(月)
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