ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■捏造された「戦争のヒロイン」
 「やらせ」ができるくらいの余裕のある戦争。劇場の中の戦争。
 もちろん、いくら戦力差が大きくても、前線の兵士たちにとっては、辛い体験だったでしょうが。

 メディアも、この行為を批判してはいるものの、彼女を英雄にする報道を最初に疑いもせずに行ったのも、実は彼らなのです。
 その場で検証もせずに(ちゃんと調べて報道する気があれば、彼女が救出された時点で、もう少し正確な情報が得られていたはず)、政府と軍はウソツキ、とか言ってもなあ…
 戦争に勝つためには、誰だって嘘くらいつく、という想像ができないの?
 
 このリンチさんの「やらせ」は、たいした問題じゃない。これは、小さな嘘。
 むしろ、戦争の原因であった「化学兵器」や「大量破壊兵器」の有無やその証拠について検証していくことのほうが、大事なのではないでしょうか?
 もし、そういう兵器の存在が「捏造」であったとしたら、それは、ヒロインの捏造どころではない、この戦争自体の大義が問われる問題だと思いますから。
 僕の個人的な見解としては、世界で最も大量破壊兵器を有している国が「お前は持つな」とか言うのは筋違いのような気もするんですけどね。
 本来は、アメリカにだって在ってはいけないもの、じゃないの?
 あの状況で、戦争をする以外の解決法はなかったの?

 僕たちは自分の世界を自分の目で見られる以上の広い範囲で知ることができるようになったけれど、それは、あくまでもメディアという「他人の眼」を通してのもの。
 見せかたしだいでは、どんな虚構も「事実」になりうるのです。
 
 最後にひとつだけ。
 僕はこの記事を読んで、捨てたもんじゃないなあ、と感じた部分がありました。
 それは、「イラク側は可能な限りの治療をした」というところ(これだって100%真実じゃないかもしれないけどさ)。
 当たり前だけど、イラク人にだって、戦時下でも敵の負傷兵の命を救うために頑張った人たちがいるのです。
 それは、忘れてはならないことだと思います。

 戦争を望んだのは、リンチ上等兵でも、彼女を助けようとした人々でもないはずなのに。

06月23日(月)
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