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にきにっき
by アカネール
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■穴埋めはち
蜂蜜が、とろり
帰ってきたとたんに、おかえりよりも早く抱き締められた。
玄関でまだ靴もはいていて、そんな状態で、ちょっと間抜けだななんて思いながら、ただ驚いてしまった。
瀬依くん。どうしたの?
あたしが聞いても何も答えないから、体を離そうと力を込めたらそれ以上の力で、また抱き締められた。
ここ、みんな来るよ?
玄関でだなんて、他の住民がいつ帰ってくるか、わからないのに。
何をいっても返事もなくて、あたしはただなすがままだった。
何分くらいそうしてたんだろう。
瀬依くんがポツリと呟いた。
むぎは、いなくならないでね。
答えようとしたとたんに、離されてもうにっこり笑顔が、そこにあった。
はぐらかすようなその笑顔にきょとんとしていると、鼻歌まじりに部屋に戻っていった。
なんなの?
ただそこには靴を履いて、立ち尽くしていた。
05月11日(火)
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