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ダメダメ医学生の京風日記
by 伯耕
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■いざ見学!冠状動脈バイパス手術
朝6時半に起きた。今日は楽しみにしていた心臓血管外科見学の日だ。
7時半に京大病院に到着。ちょっと遅れたかなと思った。
しかも、病院内が結構複雑で(広すぎ)、心臓外科行くのに迷う。
が、しばらくして無事心臓血管外科ナースステーション前の会議室に到着。
恐る恐る中に入ると、既に多数の先生方が集まっていた。
まずは、同じ会議室で開かれた抄録会に出席させてもらった。
英語でかかれた論文をみんなで読むという感じ。
最新の療法の紹介っぽい。教授がそれに対して意見を述べていた。
そしてそのまま朝一の手術のため、ある先生に連れられてゆく俺。
まずは研修医室で白衣に着替える。そして病院内の複雑な経路をたどって行く。
初めての人だったら絶対迷うよなあ、と思いつつ、某診療科へ。
ここから本日手術を受ける患者さんをベッドに乗せて運んでいく。
患者搬送用エレベーターに乗り、まずは4階へ。通路をたどると…
ついに現れた「手術部」入口。関係者以外立ち入り禁止だ。
両開きの扉を広げると、正にそこは「手術部」!
全身緑、または青の手術着に、マスク、手術帽をかぶった人でいっぱい。
ここで患者さんはチェックを受ける。
その間に俺は自分も手術着に着替えるためいったん3階へ。
更衣室に入り、上下緑の術衣に着替える。自分のは下着だけ。
そして、別の出口から出て、そこでマスクと帽子を装着。
そこで階段を上がり、スリッパを履きかえ、ドアから出ると…
長い廊下にずらっと手術室が並ぶ、正に手術部の中枢!
今回は奥のほうにあるとある手術室が、見学の場だ。
患者は既に搬送されており、麻酔医が麻酔をかける準備をしていた。
手術室は思ったよりも暖かい。半袖1枚の手術着で快適だ。ちなみに25℃。
今回見学する手術は「冠状動脈バイパス手術」だ。予定所要時間はなんと6時間!
他の場所から取ってきた血管で、狭窄した冠状動脈のバイパスを
作るという、メジャーだけどそれなりに難しい手術…らしい。
9時過ぎ、麻酔がかかったようだ。まずは全身に消毒を施す。
そして、毛穴からの感染を防ぐための消毒液を含んだビニール(?)で
患者のほぼ全身を覆い、その上から緑のシートがかけられる。
9時半過ぎ、あっという間に手術は始まった。電気メスで胸部を縦に切開していく。
結構ショックを受けるかなあと思ってたんだけど、それなりに冷静でいられた。
皮下組織が切り分けられ、胸骨をでっかい金属製の道具でこじ開ける。
見てると、ブラックジャックのあの絵、やっぱ的を得てるわ。忠実だね。
でも、出血はあまりない感じ。ほとんどドレーンで吸い取ってるからかな。
切り離された胸骨の間から胸を開胸器で押し開く。
そして、まずはここの血管を剥離する作業に入る。電気メスを使って丁寧に。
ブラックジャックみたいな「メス」って使ってないみたい。
ほとんど電気メス(←いわゆるメスの形をしていない)使ってた。
第一の血管の剥離が終り、続いて押し開かれた部分の下のほうへ。
すると下のほうにピンク色の臓器が見える。これは…おそらく胃だね。
ここから第二の血管を剥離する。ここも電気メスで慎重に。
ここである先生がのぞき台をセットしてくれた。
これに乗ると2列目の上から手術部野を至近距離でのぞき込める。
それにしても迫力あるよなあ。でも意外と血は大丈夫だった。
その後、心膜の切開に入る。思ってたよりも割と薄かった。
そして切り開かれた心膜が横に分けられると…心臓が見えた!
ほんとにすっごい勢いで動いてる。今まで動いてる臓器はなかったからビックリ。
心臓が露出したあたりで米田教授が登場。手術コートを着て、最前列に陣取る。
ここからの、冠状動脈へのグラフト吻合が一番の難点らしい。
見てると吻合用の針は子供の小指の爪先くらいだし、糸は髪の毛より細そう。
ふと気付いてみると、手術室には13人の人がいる。
執刀チーム、麻酔医、介助看護婦、外回り、見学者の俺。
それにしても、手術ってのはチームワークだってのはほんとに感じた。
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04月01日(月)
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