ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6905、閑話小題〜 レビンソンの発達理論とは ―2
<レビンソンの発達期(発達段階)と発達課題>
* 発達段階の特徴を、更に詳しく
発達理論(節目理論)として卓越である。特に過渡期が重なるところが良い。
小学、中学、高校、大学は、さらに細かく考えられてある。とりわけ高校と、
大学が、大きな分岐点になる。その期間は母親の胎内に譬えることができる。
そこで人生が決定づけられる。秀才は、教育プログラムに沿って、天災は、
それを直感的に熟す優秀な人をいう。成人期は、節目が次々とやってくる。
それを乗越えないと、そこで終わり。その山あり、谷ありを乗越えるプロセス
を人生という。学生時代から、その辺りに興味を持っていたので、その都度の
判断材料に事欠かなかった。ほとんどの人は、ことあたり主義で、彷徨う。
―
≪ 【特徴】
人生:約25年間継続する発達期(安定期)が繰り返され、
各発達期は約5年間の過渡期が重なりつながっている
・過渡期:生活構造の修正が行われる時期
・生活構造:ある時期における個人の生活の基本パターンや設計
乳児期(0~1歳)には母子統合、
幼児期(前期、1~3歳)には第1次反抗期と母子分離、
幼児期(後期、3~6歳)には一人でいること、
学童期(6~12歳)には友人関係、
思春期(12~15歳)には反抗期、
青年期(15~17歳)にはアイデンティティの危機などの課題が存在します。
中年期 自分の人生を肯定的に受け止めることができず悩む状態
◉ 過渡期1(17~22歳)
児童期・青年期から成人期(成人前期)への橋渡しとなる時期。
親に保護・養育される世界から、成人の世界へと踏み込む時期であり、
レビンソンは、この時期の発達課題を「アパシー」と「離人感
(自分が自分ではないという感覚)」としています。
それまでの自分を見直して修正するとともに、成人の世界の可能性を模索し、
成人としてとりあえずアイデンティティを確立して、成人として生活する
ための暫定的選択と試行錯誤がなされることになります。
◉ 成人前期(17~45歳)
成人前期は、成人として社会の中に入り、自分の力で生きていく時期です。
22〜28歳頃が大人の世界へ入る時期(安定期)、
28〜33歳頃が30歳の過渡期(成人としての生活がより現実的になる時期)、
33〜40歳頃からが一家を構える時期(安定期)とされます。
◉ 過渡期2(40~45歳)
成人前期と中年期をつなぐ、人生半ばの過渡期です。
この時期の発達課題は、「らしさ(男らしさ、女らしさ」、
「愛着と分離」、「若さと老い」、「破壊と創造」です。
成人前期では目を向けてこなかった「自分」に目を向ける時期であり、
生活構造の変化に柔軟に対応して新しい生活構造を構築することが求められる。
肉体や生活環境が変化したり、それまで価値観が崩壊したりする時期であり、
この時期に新しい生活構造を構築できず中年期(成人中期)へ入ると、
中年の危機(後述)に陥るおそれがあります。
◉ 中年期(成人中期、40~65歳)
中年期は、自分らしさを模索し、葛藤しながら「真の自分」として生きる
ことを決める時期です。 レビンソンは、中年期の発達課題として
「真の自分と折り合いをつけること」を挙げています。
◉ 45〜50歳は充実した時期(安定期)、50〜55歳は人生半ばの過渡期
で設定した課題を実行する時期、55〜60歳は中年の最盛期とされています。
中年の最盛期とは、中年期の生活構造を構築・充実させ、愛情や共感性など
がより分化したり、知恵や思慮分別に長けてきたりする時期です。
◉ 過渡期3(60~65歳)
中年期と老年期をつなぐ過渡期です。死の恐怖や役割の喪失、孤立化などの
課題を抱え、それらと折り合いをつけていくことになります。
◉ 老年期(60歳〜)
老年期は、自らの死を受け入れながら、新しい生への希望を獲得する時期。
死への恐怖や役割喪失から抜け出せないままだと、孤立化が進みます。≫
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02月09日(日)
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