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堀井On-Line
by horii86
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■6862,映画評 〜『男はつらいよ』
* 復刻版の『男はつらいよ』 評価:90点 少し甘くすると、
もう一度、見たくなったから:95点。
映画が終わってフト気づいたのが。目から一筋の涙が流れていたこと。
何か哀しいのでもなく、懐かしいのでもなく、山田洋次の世界に引きこまれた
温かさというか… 時計を一度もみることなく時を忘れていた自分が、そこに!
私が社会に出た年の映画。その後、起業のために三重、神戸、千葉、金沢などを
彷徨うが、その先々で必ず、このシリーズを見ていた。実家の団子屋「とらや」
の温もりが、何はあれ、寂しさを慰めてくれていた。そして先々の?…も。
全てを捨ててもよいと思わせるほど、20歳と40歳前後の女性は、何とも美しい。
〜ネットサーフィンでの熱狂的ファンの70項目の印象的な言葉が良い〜
その幾つかを
・その1: 話の流れはわかりきっている。
その2: 恋して、フラれて、旅に出る。その繰り返し。
その3: だがそれがイイ。
その4: オチはわかっているハズなのに「今回は寅さん付き合えるかも!」
と思ってしまう瞬間がある。
その5: だが結局は成就せずに終わる。
その6: そしてまた旅に出る。
その7: オープニングの夢落ちの安定感。
その16: しかも何故かコソコソ帰宅するパターンが多い。
その17: おいちゃん「気付かないフリするんだぞ! 自然に、自然にな!!」
その18: 結局ぎこちなくなって寅さんブチギレ。
その19: そこに登場するナチュラルなヒロシ。
その20: ヒロシ「兄さん、帰ってたんですか。おかえりなさい」
その21: 物語序盤の帰宅はフリ。すぐに大喧嘩してまた旅に出る。
その22: おいちゃん「出ていけ! もうお前の顔なんか見たくねえ!!」
その23: 寅さん「それを言っちゃぁおしめえよ」
その24: さくら「どうしても行っちゃうの?
お兄ちゃん。せめて一晩だけでも…」
その36: また旅に出る。どうしたいんだよ、寅次郎!
その37: マドンナが全員可愛い。
その38: 八千草薫は女神。
その39: 松坂慶子も女神。
その40: 吉永小百合も女神。
その41: 大原麗子は全宇宙の女神。
その42: そのマドンナたちとすら一線を画すリリー(浅丘ルリ子)の存在感。
その43: やっぱり寅さんはリリーと結ばれるべきだったよなぁ、としみじみ。
その44: メロン騒動は何度見てもおもしろい。
その53: 寅さんの財布にお金をねじ込むシーンが最高に泣ける。
その54: さくら「もっとお金持ってくれば良かったね」
その55: 寅さんの素直さは異常。
その56: 影響のされ方がエゲツない。
その57: 誰かからの受け売りはあたり前。
【解説】
《山田洋次監督による国民的人情喜劇「男はつらいよ」シリーズの50周年作品。
1969年に第1作が劇場公開されてから50周年を迎え、97年の「男はつらいよ
寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」以来、22年ぶりに製作された。倍賞千恵子、
前田吟、吉岡秀隆らに加え、シリーズの看板俳優であり、96年に亡くなった
渥美清も出演。さらに、歴代マドンナからは後藤久美子、浅丘ルリ子と
「男はつらいよ」でおなじみのキャストが顔をそろえる。柴又の帝釈天の参道
にかつてあった団子屋「くるまや」は、現在はカフェに生まれ変わっていた。
その裏手にある住居では車寅次郎の甥である満男の妻の7回忌の法事で集まった
人たちが昔話に花を咲かせていた。サラリーマンから小説家に転進した満男の
最新作のサイン会の行列の中に、満男の初恋の人で結婚の約束までしたイズミ
の姿があった。イズミに再会した満男は「会わせたい人がいる」とイズミを
小さなジャズ喫茶に連れて行く。その店はかつて寅次郎の恋人だったリリーが
経営する喫茶店だった。》
――
▼ 何やらリリーが経営する喫茶店が怪しげで味がある。誰もが持っている、
ビートルズ、寅さんの破滅的、気ままの心根。今年は、大きな曲がり角にさし
かかっているような。来年は、何れにせよ、今年以上に大波が覆い被さって
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12月28日(土)
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