ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6771,閑話小題 〜そんなまでして生きたいか ー1
* ステージ3の知人との対話
◉「少しでも、生きていたい!」は、銃殺直前に突然許されたドストエフスキー
の緊迫した心理状態と同じかと… 最期は誰も、その苦しみの中で…プツン!
限られた時間内で考えることは?
「何をするため生れてきたのか」
「もっと何事に挑戦し、経験したかった。その為の時間が欲しい」。
「何ゆえに一般常識に縛られていたのか… そうだ、親と身近な知人の思惑に
全神経がいっていたからだ…何だこんなもの」などなどの苦悩の底の自問自答。
それを呼び起すのは直面した死である。誰も彼も、哲学的問答と知識があれば、
かなりの部分が軽くなる? ところが こういう話を誰も直視しようとしない。
これは普段から軽い会話を身につけ蓄積しておくべきこと。近年ではハイデッガー
が提起した問題…。 ところが固まり、話題を逸らす知恵が、それを邪魔をする。
その時の、むごたらしい苦悩と苦痛は、内なる知識で軽くなるものを。
無知は、最後の最後むごたらしい苦痛を倍増させる。とはいえ、奥深い問題なる
が故に仕方がないのなら、目を叛け、群れて誰かを槍玉にする。人は「今、ここ、
わたし」の場面で目を叛けて生きるしかないのか。それも生臭い風ともに去りぬ。
ただ、生前に戻るだけのこととしても…
◉ 会社整理の直後、3回、続けて酒席で辛辣に非難してきた男がいた。
「以前、哲学の本を貰ったけれど、哲学なんぞ俺は知らないが、事業は上手く
いっている。」と。 3回、たて続けて言われて切れた私が…
『いずれ、誰も死ぬ。それは普段から知識を持ってないと、いざとなると…
それで親切心で哲学の本を与えた。シッカリ読んでおくべきこと。現状が上手く
いってるなど如何でもよいこと』と… そこでトイレで?折りたたんだ一万円札を
目の前で叩きつけた。漫画じみて可愛いといえば可愛いが。 幹事の某女子が、
嬉しそうに拾って、一枚一枚を丁寧に広げて「二次会に使わせて貰うわ」のオチが。
ところが それから一年もしない中学校の同期会で…
「俺、大病をした。いつ死ぬか解らない。80歳まで生きるつもりだったが…
死にたくない。死んだら、如何なる?」と、嘘のような悲鳴を…。死を前にした
自己問答の問題が哲学の第一歩。 それと、誰も抱えている無知と、「この私の
存在の問題」。我が内なる神の問題も。死を直面して、まともな対話を求めてきた。
目は血走り… そこで、<哲学書の『死について』を何度か読んだ?>と聞くと、
「いざとなったら、読もうとは思っていたが、いざとなると気持ちに余裕が、
持てない。時間をかけてジックリ考える問題と窮地に立って初めて、気づいた。』
『アホちゃいまんねんパーでんねん!!』という明石家さんまさんの名セリフ。
くるくるパーなればこそ、真面目くさって、朝っぱらから… まあ、いいか!
その同期の会が、今夜、行われる。 この会も、年齢的にみて、さて如何なる?
〜つづく
――――
4578, そして、人生はつづく
2013年09月28日(土)
『そして、人生はつづく』 川本三郎著
図書館でみて、「まえがき」の文章が現在の心境に似ていたので驚いた。
還暦過ぎれば、誰も似たような現実が待っている。まずは介護が平均10年が
終末に控えている。私など、「そして、・・」より「それでも、人生はつづく」
が合っている。 まずは ー「まえがき」の全文ー
《 2008年の6月に35年連れ添った家内を癌で亡くした。子供がいないので
それから一人暮しが始まった。その「独り居」を毎月一回、日記の形で書いて
いった。物書きという仕事柄、幸い一人でいることに慣れている。というか、
物書きとは一人でいることが仕事のようなもの。 本を読む、映画を見る、
音楽を聴く、町を歩く。一人ですることばかりだ。旅も大半は一人旅。
これに、家事という新しい仕事が加わった。愛読しているアメリカ人の詩人、
作家メイ・サートンの『独り居の日記』(武田尚子訳、みすず書房、1991年)
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09月28日(土)
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